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ルカの手が、顎を掴み咥内から抜き去っていく。荒れた呼吸でルカの顔を仰ぎ見ると、やはり何を考えているかわからない静かな顔で俺を見下ろしている。口の端から零れた唾液が、ルカの手を汚す。
ルカの手が俺の腕を掴み、ベッドに引き上げ押し倒す。うつ伏せに倒れた俺の腰を上げると、前回同様軽く慣らしもせずに押し入ろうとする肉塊。
「あっ、だから、待ってっ――!」
「煩い」
「いやだって、俺が・・・・・・ああっ」
問答無用で押し広げながら挿ってくるすっかりと勃ちあがったルカのモノ。痛みに耐えながらシーツを握りしめる。今日は俺が主導権を握るつもりだったのに。
奥まで押し入ると、すぐにピストンが始められる。奥をトントンとノックするような緩やかさから、一気に突き抜けるような激しいピストンへと変わっていく。そうなればもう、俺の意識は快楽の波に浚われ、トロトロに溶かされ、落ちていくばかり。
「あっ、ああっ、やぁっ、――んあっ、だめっ、激しすぎッ、んぅっ」
「お前のここは、嬉しいと締め付けてくるがな」
「ばっ、言うなっ、ちがっ、ちが、からっ」
「違わないだろう」
ほら、と突き上げられ、嬌声を上げる。前回は何もしゃべらなかったくせに、今日は言葉でも攻めてくるのかよ。ふざけんな。こんなん、違う。俺が翻弄されて、溺れさせられるなんて――絶対に違う。
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