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「で、ですが・・・・・・、ルカ様は、恐ろしくありませんか?」
「恐ろしい? あいつが?」
「あ、あいつだなんて・・・・・・! いけません、そんな事を言っているのが伝われば、どうなるか・・・・・・!」
リアは青ざめた顔で言う。怯えているような姿に驚くが、確かにルカは、優しい人間ではないことは伝わってくる。それ程までに恐れられてるなんて驚くが。
「怖がられてるの? 雇い主・・・・・・なんだよな?」
「雇い主・・・・・・。貴方はあの御方の事を知らないのですか?」
「あー、俺、ここの人間じゃなくて。よく知らないんだ。ここの場所の事も、ここってどこなわけ?」
いろいろと知れるチャンスだ。自分が居る場所くらい知っておかないと、逃げるにしても不便だろう。
「あ、ちなみに俺の名前、律っていうんだ。よろしく」
「律さん・・・・・・」
「律でいいよ。歳は俺のが上だけど、まぁ俺、奴隷だし?」
「・・・・・・すみません」
「あ、責めてるわけじゃないって。で、教えてくれる?」
さっきの言動を気にした様子のリアにしまったな、と思いつつ明るく問いかけるとリアは顔をあげ小さく頷いた。
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