episode 2

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「王子さまって、普段どんなことしてんの」 「そんなことを聞いてどうするんだ」 「いいじゃん。気になんだよ」 「・・・・・・城下の視察や隣国との会合に同席したり、書類仕事も多いから執務室に籠っていることも多いな。国王と比べれば大した仕事量ではないが」 「王さまって、ルカの父親なんだよな」 「ああ」 「父親が王さまって、どんな感じ?」  我ながら陳腐な質問だと思うが、俺にはわからない感覚を知りたいと思った。 「越えられない高い壁がずっと目の前に聳え立っている感じだな」 「うげっ。圧迫感やばそう」 「はっ、なんだそれは」  短い笑い声に顔をあげれば、口元を少しだけあげたルカの顔が飛び込んできた。なんだ、笑えるんだ。当たり前だけど、ものすごく意外だった。 「仲はいいのか?」 「・・・・・・」  ルカは答えなかった。それがきっと答えなんだろう。  俺にはわからない複雑な何かがあるのだろうけれど。俺になんかぺらぺらと話すはずはない。ルカにとって俺は、ただの性欲処理の道具なのだから。  なんだかそれが、今は無性に切なくて、虚しかった。
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