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【追記】
あーそうそう。
あと忘れてた。
晴一にもありがとう。
あの日の晩。
彼は大学時代の仲間で、ダイビングスクールのインストラクターをしている川森さんを紹介しに来てくれたのだ。
少人数制の、コロナ対策も万全を期していて、しかもウチから電車でふた駅、駅前ビルで経営してるスクールだという。
「え?あの田舎のなんもない所?あんな所で?」
「まー元々趣味が転じて商売始めたからなあ。あいつは」
「こんな海なし県で?」
「なくても高速飛ばせばいいべ」
「マジか!」
「ああ。まじまじ。それとCカードな。俺も持ってるから。叔母さんは俺が監視役で同行すれば、おーけいだって」
私はその瞬間、嬉しさのあまりサバ折ぐらいの技ありで抱きついていた。
今思い出しても恥ずかしい。
そして事あるごとに晴一に、その件でからかわれる。
そして私はいつも、顔が赤くなるんだ。
でもほんと。
なんでも言ってみるもんで、行動しないと始まらない。どこに拾う神様がいるかなんて、誰にも分からない。いつもダサい田舎弁のいとこが、神様になりうることもある。
そんな世界なんだ。
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