エブリスタ、はじめました

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「わーいエブリスタって短編小説のコンテストいっぱいある♪」  作者は他の小説サイトでも書いてるけど少し前にエブリスタのアプリをダウンロードし、最近ログイン登録したのだ。 「締め切り近いけど早く結果が見たいしこの賞に応募して見ようかな♪」  作者は一番近い締め切りの[三行から応募できる超・妄想コンテストひと夏の思い出]に応募してみる事にした、小説の書き方は傍点(ぼうてん)も他のサイトのまま《》《《》》使っても書けるしバナー使っても書ける、プレビューでのチェックも今まで書いてたサイトと同じでストレス無く小説は出来上がった。 「でもコレってひと夏の思い出か?」  書いた作品[怪しい彼女]はひと夏の思い出って程郷愁には誘われない物語らしい。 「なんかエモく無いんだよね」  確かに夏の話であり、人生の転換点を書いた物語ではあるが[ひと夏の思い出]ってなると……。 「まあ、駄目なら駄目で運営さんが判断するよね」  取りあえず応募しようと思った作者が急いで書いた小説だけにお気楽なものだ。 「コレってどうやって応募するのかな?」  他のサイトの経験から回りを捜してみる。 「左上に[下書き]って所があるからここからかな?あっ[公開設定]か!」  両方から出来るみたいで応募と時間帯指定がある、コレも他のサイトと同じ仕組みだ。 「簡単だね♪♪」  思いのほか順調に進んで行く、最初にネット小説書き始めた時はもっと悪戦苦闘した記憶がある。 「で……次はコンテストのバナーから……?」  応募出来る作品が無いとか出てる? 「な、何で??ちゃんと公開になってるよ?小説が規定に合って無いのかな?」  応募規定を読み返すが規定通りだ。  この時点で締め切りまであと8時間を切っていた。 「作品に書き込み必須の項目とか有るのか?それとも作者のプロフィールに登録に必須の項目が……」  締め切り近いのに手続きで落とすの?作者は半泣きになった。 「あ!!!コレだ!!!!」  [作品情報を編集]って所にも作品の[公開と非公開]って項目が有る! 「コッチも変えなきゃ駄目なんだ……」  作者に安堵の光が差し込む。 「コレで良し」  作品を公開にしてコンテストにも応募する。 「確認しなきゃ」  ホームの新着ピックアップを確認する。 「見つからない……ピックアップ?だからかな?」  どうも新しい順で出ていないらしい?? 「じゃあ、ジャンルを絞って」  コメディーって要素が強いけど一応恋愛のジャンル設定をしたのでジャンルを恋愛に設定してみる。 「あった!ちゃんと公開されてる」  自分の作品が載ってるだけで大喜びする。 「じゃコッチも大丈夫かな?……ちゃんと載ってる」  コンテストにもちゃんと載ってた。 「あとプレビュー通りに表示されてるか確認っと?」  他のサイトではこの段階で段落が変わる事があったので、このチェックは公開後直ぐする事にしている。 「ん?んーーー?」  少し気になる表現がある、読者さんが不愉快になるかも? 「締め切りまで時間まだあるしちょっと直そうかな?」  実際には危ない橋を渡ってる気分だけど締め切りあとには直したくないし……。 気になる所を少し直した。 「こんなもんかな?」  何か頭がスカスカする。 「コンビニ行って甘い物でも食べよ」  千文字足らずの短い小説でも書くと疲れるものなのだ。  イチゴジャムとマーガリンが挟まれたパンと目を付けていた新作のどら焼が有ったのでそれを買って帰り、砂糖をいっぱい入れた紅茶と一緒に食べた。 「パンもどら焼も美味しい♪」  甘い物を食べてしっかり動く様になった頭でもう一度小説をチェックする。 「ちゃんと面白いと……思うけど……?」  まあ自分にとってはなんだけど。  ?  ?? 「あれ?スター付いてる」  何かエブリスタって凄い演出で祝ってくれるんだ、画面にスターのエフェクトが表示されてる。 「んー?何か違和感あるな……」  自分では面白いとは書いたけど、今までの経験からスターって程かな?作者のネガティブセンサーは鋭かった。 「んーーん?あっ!エブリスタって自分にスター押せるの?!」  色々見て行くと[アクセスデータ]のスターの項目と[スターを送った履歴]にはしっかり作者の名前が書き込まれていた。 「コレどうやって外すの?」  スターをもう一度押しても外せない。 「エブリスタ スター 外す」  検索してみる。 「……もしかしてコレ外せないの?」  血の気少し引く、検索結果は1日1回送れるうえ1度付けたスターは外せないって事らしい。 「失敗した」 「何で自分にも送れるシステムなん?」  作者は思う、自作自演って恥ずかしい。
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