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「ココアのクッキーがいい人ー?」
弟と妹が手を挙げる。
「あき、いいの?」
「別にどっちでもいい」
「なら、あきとゆずはプレーンね!生地も自分たちで作ってごらん?本はこれね!」
お母さんがレシピ本を置くと弟と妹が勢いよく覗き込んだ。
「邪魔」
2人を退けてさっさと計量していく。
「ゆず、そのスプーン取って」
1人でやるとうるさいから2歳児も使って。
お母さんは弟と妹の方を手伝ってるからさっさと終わらせた。
せっかく綺麗に生地を伸ばしたのに2歳児にはそんなの通じない。
型抜きを持ってぐっちゃぐちゃ。
「ここに置いてー」
天板に乗せさせてさっと私が抜いた綺麗なのと交換した。
「あき、ありがとう!そこまで丁寧にやらなくても大丈夫だよ!」
「でも、これはダメでしょ?」
「うーん…そうだね」
「ゆず、ほら!ねぇねとやろ!」
大好きな車の型で釣って何とか終わらせた。
焼いてる間は好きにしていいって言われたから絵を描く。
いい匂いがしてきて焼き上がると結構いい感じだった。
「楽しかったでしょう?毎日家に居て暇かもしれないけど、みんなで楽しい何かしていこうね!」
お母さんが笑うからとりあえず頷いておいた。
まぁ、悪くはなかったから。
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