二回目のあとがき

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二回目のあとがき

 より遺書っぽいのが怖い。  書き上げて読み返して反射的に思いました。  こんなんよく書いたな私。  嗚呼でもそう、純文はちょろりとしか読んでおらん私ですが、心地良いですよね、あのすべてを悲観してそんな自分に酔って生きるの死ぬの悶々としてはっきりせん感じ。  あ、や、死にませんから安心してください、私は。  ん? 勝手にしろ? ふむそうですね、じゃ、やりたいことまだまだありすぎるから、自分はまだ生きてゆきます。  新訳にあたって、以前のモノより言葉が少々重くなったことを自覚しております。  ただ以前のは、現代語訳、と云う概念にしばられて、より若者っぽさをだしたかったねらいにきゅっとこう、ひねられすぎてたな、と。  今回は四〇才の脳みそで、ちょっとだけ大人な言葉を選んでみた次第です。  藤村さんは時代に沿って現代の十六才より大人っぽい十六才だったんだろな、なんてことも頭の隅っこに置いて。  それにしても藤村さんて方は、世界と自分のあり方についてどれだけ悩んで苦しんで崖から飛んだんだろう?  私のようなモノですら、まだまだ続く人生の走馬灯を回すに、うん、ヒト対私と、よっちゃん対私と、つまりインナーチャイルド対私で、悶々としながらも笑って生きてくんだろな、と、遠い目になってしまいますもんさ。  そうなんだよな、私のことは私だ、と、無理のない程度で良いから個人を認め隙間に入らしてほしいのに、ヒトは社会として狂わない歯車を求めるから、大きくも小さくも自分を削らなければそこに居場所はないんだ。  かろうじて私は、文章を書く、あとちょろっとでも絵描けたり短歌詠めたり、て、そう云う楽しみで社会へ噛みつけるから精神病んでもここまで生きてきたんスよ。  ま、色々ありまして中坊から引きこもったり高校も一応行きつつ病院にお世話になってセルフハームしてODして一回死んでるとかああだこうだ。  ふう、振り返りたくないけど勇気だして振り返ると、わしも色々あったもんじゃて。  とりあえず今は、幸運にもしあわせになれるレールに乗れたから、様々やるべきことあって大変でも、それ乗り越えて未来へゆきますよ。  国も世界も何もかもがうんざりするほど大変だけど、ここまで来たらなんとか、二〇二二年までヒトが生きてられるなんて奇蹟がある気配あんだから、海からひと粒の砂金みつけるような希望でも、ないよりゃましじゃねェかなんて考えたらなんか泣けてきた。  すみません、涙もろいんスよ、ここんとこ。  ちょっとね、また逢いたかった笑顔見たかったヒトが、あっち行っちゃったから。  それだけじゃなくても、んー‥‥よそう、年増の語りは酔うと長い。  ともかくとして、しあわせですか? あなた様。  しあわせは本当、自分が輝くことで世界に光があたって、その景色として自分に還ってくるもんじゃないのか、と云う持論を支えにひーひー明日へ歩くんだ。  ちょっとのことからで良いんスよ。  しあわせを栽培できる方法て。  道路渡ろうとしてる子供のためにブレーキ踏んだり、ごはん美味しく作ったり、手書きの手紙にちょちょっと花の絵添えたり、コンビニでも百均でもレジのヒトにありがとう言ったり。  お気を悪くされないなら、やってみてください。  これだけでも心ってぬくまるんだ。  これから本格的な冬ですし、心身ともにあったかくして、ご自愛を。  現代語訳は、また折を見て気づくことあったら、改訂版を書くかもです。  や、きっと書くと思われます。  休載扱いになるスパンでしょうが、思いだしたような頃、ああまたやってら今度はなんだ? て、読んでいただけたら嬉しいですよ。  これを書いている二〇二一年末も現在の創作まわり、一次創作はもちろん、ヘキの二次創作も楽しくて、その波に乗って充実した年末年始になりそうです。  今夜は白菜と肉団子のクリーム煮らしい。  母ごはんです。  自分ごはんなら、最近、腕前あがって一汁二菜くらいならそこそこうまいメシ作れます。  あなた様の今夜は何でしょう?  おいしくいただいて、また明日っから、良い笑顔して生きてってくださいな。  またの日まで、良い風を受けて呼吸を止めずに居てくださいませ。  かしこ
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