さよならだ

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俺はもともと勇者だった。 魔王を倒してこの世界を救うよう、ずっとずっと教えられていた。 勇者には、生まれつき紋章が腕に刻まれていた。 10歳になった時浮かび上がり、その子が勇者であることがわかるのだ。 --------------------------------------------- 10歳の誕生日の事だった。 朝起きたら、腕に紋が刻まれていることがわかった。 「ママ!腕が腕が!!」 叫んで母に見せると、母は悲しい顔をした。 「あなた!!ちょっと来てちょうだい」 「なんだい?あ、、」 父は俺の腕を見てぎょっとした顔をしていた。 「とりあえず長袖を着て隠しなさい!」 そういうと父は俺のカーディガンを持ってきて俺にきせた。 そして、父は引っ越そうといった。 俺は、よく分からなかった どうして、この国の誇りである勇者に選ばれたのに、両親は喜んでくれないのか。 後にわかったことだが、俺の父の兄は勇者だったらしい。彼らは、隠れて文通をしていた。 だから、父は勇者の本当の姿を知っていた
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