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だったら私の新たな答え、それを『選択』だ。
晋作の本当の答え…
それは『彩香といつか一緒の子供や家庭を』と、私は聞いた。
なら、私が出せる答え。
そしてそれをする為にする事だ。
これなら、どちらも『正解』に繋がる筈だ!!
**************************
私は考える。
今までずっと、した事はなかったが…
さっきの言葉を言ってから、下を向いてる晋作を見た。
これならば…
私はスッと晋作の顎に指をかける。
そうして少し顔を上げさせてから、私はキスをした。
少し軽めだが、晋作を見る。
既に驚いてるのは判る。
だから私は笑って言った。
「初めてだったが、これで晋作も驚きだろう!!
なかなか、ないだろ?
よし、今から私が出す事はもう決まった!!
良く聞くんだぞ、晋作!!
今度は私の番だ!!」
晋作はもう、明らかに驚く様子だった。
更に動揺したのは判った。
でも私は晋作の目を見て、更に笑った。
そして言った。
「晋作の理由は全て理解したぞ!!
だったら、今度は逆だな?
さっきの晋作の『本当の望み』を聞いた。
そしてその意味は『私といつか一緒の子供や家庭を』と。
だったら私の答えと同じだ。
私の望みは『晋作といつか一緒の子供や家庭を』と。
そう願っていた、それが私の望みだ。
けれど、私には『子供や家庭』は無理だな?
それはもう晋作なら、言わなくても判ってる筈だが。
それを前提でだ。
今度は晋作が『選ぶ』番だ!!」
晋作はもう、明らかに驚く様子だった。
どうにか、それでもとだった。
「選ぶ?」
私は若干、困惑中の晋作に笑って言った。
「私の新しい答えだ。
私と再会した時にだ。
晋作は言った。
それも私と同じだ。
私ももう『晋作の幸せ』を選ぶだけだ。
私と再会した時にだ。
晋作は言った。
同じ事をするだけだ!!
『私とまた付き合ってくれ。
結婚が嫌なら、私も結婚はしない。』
それにこれも、私が決めた事だ!!
だから、晋作が私を、また『選んで』くれ!!」
晋作はもう、明らかに驚く様子だった。
更に動揺したのも判る。
だから私は笑って続けた。
「そうだ、私を『選んで』くれ。
そうして、私と暮らすと…
前のように、私と一緒に、晋作が選んでくれ。
私はもう、晋作を選んでる。
更に付け足そう。
これはもう、私が決めたんだ。
私はもう、『子供』なんて要らない。
私はもう、『晋作』だけを選ぶ。」
晋作はもう、驚くどころでもなかった。
若干、慌てながらも言った。
「それは…
本当に、彩香が、望む事か?
それに、その言葉は…」
私は晋作の目を見て、笑って言った。
「そうだなぁ。
私と『再会の時』に聞いた事だ。
それに私だって間違ったんだ。
そして晋作のも間違ったと。
だったら同じだな。
そうだ、これならばもう同じ!!
だったら、今度は私の答えだって決まってる。
だからこそ、次は晋作が『選ぶ』番だ!!」
**************************
これは私は最初から何も変わってない!!
そう、約10年前の私が決めた事。
私が『願って』いた事への答えだ。
あの時の答えすらも同じ。
『晋作が幸せ』になるならと…
そしてその『答え』を出して、『選ぶ』のは『晋作』だ。
私は明らかに驚いている晋作にだった。
笑って言う。
「もう晋作の事、意味も判ったからな。
それにもう私に『子供や家庭』ができない事すらも。
既に知ってる晋作がだ!!
本当に、『晋作が幸せ』になる『選択』をするのは。
だからそれはもう『晋作が選ぶ』んだ!!」
晋作の方がまた驚く様子はした。
でも嬉しそうな顔になって笑って言った。
「あぁ、やっぱり。
彩香だけだ…
こんな『選択』は、俺はもう簡単だ!!
俺はもう決めてる、そして愛してるのも何も変わらない!!
俺はもう『彩香』を『選ぶ』と。
ずっと前から決めてるんだ!!」
私は笑って言った。
「あははは!!
本当かぁ!?
私にはもう、子供だの、家庭だの。
関係ないぞ?
そんな『選択』をするのは、きっと。
『晋作』だけだろ?
それに私も変わってない。
ずっと、私だって、晋作を愛してる。
私が『願って』いた事への、『正解』だろう?」
またすぐにだった。
晋作が私を抱き締めて言った。
「あぁ!!
本当なんだな!!
もう俺は『彩香』を『選ぶ』に決まってるだろ!!
またしたくなって…
いや、待て、さっき、暴走したばかりだ。
俺は今日はまた我慢。
そう、これからずっと?
なんだそれ、もう、俺が最高?
あぁ、でも、もう…
俺は、今、少し我慢な?
今後も、いくらでも、可能。
そうだ、もう、ずっと?
俺が?
もう嬉しいだけ?
そう、俺、忍耐な。
俺、そう、一番、忍耐な?
でも、今日だけ?
そう、俺、もう大丈夫。」
うん?
なんだ?
最後の方は小声過ぎて、良く判らんが…
まだ何か言ってるか?
私にと晋作は、軽くキスをして、また笑って言った。
「俺の願いも。
彩香の願いも同じか。
だからこんなか!?
最後の『選択』は、やっぱり凄いな!!
もう予想外過ぎる!!
でもそうだな、俺もこれからはずっとだ!!
結婚だのは、今後の相談だが、それも二人でだ!!
全部、もう二人で決めてけば良い。
俺も、彩香も、もう『一人』じゃないなぁ!!
嬉し過ぎる!!」
「あははは!!
そうだなぁ。
一人は嫌だなぁ。
でもそう、『二人』で選んだ未来なら。
また『二人』でだな!!」
私は笑う。
そしてそれを見てまた晋作も笑うなら。
それこそ、『幸せ』の答え、二人で決めた『正解』だ!!
**************************
こんな選択なんて、私だって考えてなかった。
でも『本当の望み』を知った。
確かに半分は無理だ。
でも私と晋作なら。
そう、最初のところだったら。
晋作が選べば叶うんだ!!
そう、『いつか一緒』の部分だ!!
それならば、私には簡単だ。
そんな事はずっと前から願っていたんだ。
けれど、そう、『子供と家庭』が願いでないと。
それが叶う事がなくてもだ。
それでも半分は、叶えられると。
そしてもう『一人』にはならない。
ずっと『二人』になる。
『二人』が同じ望みならば、叶う!!
これからだってそうだ。
まだ全てを知ってる訳でもない。
だったら、これから『二人』だったら、それを補いながらだ。
そうすれば私も、晋作も。
『二人』で笑っていられるんだと。
『一人』が当たり前にもなって、随分経つ。
でもなぁ。
本当に『愛してる人』とだ。
その人が同じ気持ちでだったら…
もう、わざわざ『一人』になる事もない。
『いつか一緒』ならば、もう叶えられるだろう?
まぁ、でもそうだなぁ。
晋作が笑うのは嬉しいからな。
私が本当に願ってた事すらも叶うなら、これが『二人』での『正解』だろう?
でも心配なのは、そもそも、これからでもあるか?
なんて言っても『晋作基準』だからなぁ。
まぁ、でも私も仕事は手伝えるぐらい。
きっと晋作ならば、理解もしてる。
その上に、きっと私をまた『無理』を避けようとすら。
晋作ならば、する。
そう、ずっと知っているからなぁ。
高校からずっと一緒だった。
大学だって、あの晋作だぞ?
そんな晋作が、同学年なのだが。
受験勉強まで、私を手伝ってくれたからな。
私の場合、まぁ、ギリギリだったが…
首席入学の晋作もあり得ない気持ちだったが。
それでもずっとだぞ?
私もそう。
晋作と『同じ事』なら、大学でもそうだ。
学んできたんだ、一緒に。
大学での四年間すら、ずっと一緒だった。
だから晋作が、私が『どれぐらい』か。
きっと簡単に調節してくれるだろうしな。
愛してるし、信じてる。
それでも離れた約10年があっても、それでも『本当に愛してる』からこそだ。
私は『願った』んだ!!
そして耐えた事だってあるが、これからはまた…
本当に愛してる、晋作となら、私はどんな事でもしたいと。
本当に思わずにはいられないだけだ!!
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それから私は、初めて、晋作の『仕事』を知った。
もうそれはでも、『晋作基準』には、納得した部分ではあるが。
これは確かに『規格外』だろう!?
まぁ、でも、それが、『晋作』だから。
そういうものか?
『晋作』は、『晋作』なのも変わってない。
まぁ、私もまた、この業界か?
別に構わんが…
それでも、どっちにしても、『二人』でだ。
何も問題すらないな!!
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【後書き】
【彩香に関しての補足】
前から少し書いてますが『彩香の言葉遣い』と『表情』に関して…
これが二つあります。
『本来の性格』と『他人に合わせ演じた性格』です。
それが気付いた『違和感』の正体です。
この二つが晋作の前では『全てが混同』してる点でした…
けれど、徐々にですが、彩香が晋作だけと居る事で。
自然にと『本来の状態』にと。
言葉遣いも、表情すらも『戻って』いってる事です。
会話でも、これは『ややこしく』なるかもしれない部分になります。
ですが、『二人』がそもそも似ていて、殆どが『同じ』です。
まぁ、学生時代も含めて、ずっと一緒に居るのですから。
お互いが影響はしてるでしょうが…
だから、彩香が晋作と接してる間では『本来の姿』です。
今までも同様で、そう。
『他人と話す時』など、彩香は『本来』ではない。
違う『言葉遣い』を使うでしょう。
でも『本来の姿』の表情などは変わらないまま。
そして最後ですが、『本来の性格』も変わらないんです。
それを踏まえて、続きを…
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