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判らせる為の『警告』と再度の『確認』を。
確かに事前に聞かされていたが…
あれは一体?
何にも判らんかったが!?
だが、やっぱり意味もそうなんだが?
どうしてだ?
だがなぁ。
あの後も…
大変でもあったか?
**************************
とある日。
一緒に朝ご飯を食べた後。
また晋作が急にだった。
「なぁ、彩香?
もうこの家に来てから、まぁそろそろ約9ヶ月か。
会わせたい者達が居るんだが…
まぁ、特に『彩香』は、何も言う必要もない。
ただ俺の側に居れば、問題ないが…
それは、大丈夫か?」
私は驚いた。
あの晋作が!?
会わせたい者達!?
まさか、会社関係のか!?
「それは、あれか?
仕事の…」
私は晋作の顔を見る。
嬉しそうに笑ってるのが判る。
「あぁ、そうだな。
まぁ、今回は『仕事用の家』にだがなぁ。
俺の方から、四人で良いか?
呼ぼうかとも思ってるんだが…
その場に、彩香もか?
でも彩香が話す事も、動く事すらも何もない。
俺の側に、座ってれば問題もないな?
ただ、俺が話すだけだろう。」
私は動揺する。
若干、予測すら出来る。
そもそも『仕事用の家』にだぞ!?
わざわざ、晋作が呼ぶんだぞ!?
それはもう、業界内でもだろうが…
かなり『上』どころでもないんじゃ!?
「それは、まぁ…
私が話せるような事も、ないだろうが…
そんな重要な会議?
になるのか、判らないが…
私が出る意味があるのか?
『重要な案件』になるからこそ、呼ぶんだろう?」
私は困惑しながらも晋作を見る。
でも晋作は嬉しそうな顔のまま笑った。
「あはは!!
そんな『重要案件』でもないぞ?
でも、そうだなぁ。
これはまぁ、俺からしたら『重要』にはなるか?
でもなぁ、彩香を考えると…
もう『予防』だけでもないか?
今回は俺が呼ぶがなぁ。
そうだな、『事前に広める』だけだなぁ。
予定通りなら、その『四人』で足りるだろうからな。
俺すら問題なく、更に『安全』にする為にだが…
これで全てを『処理』も出来るなぁ。」
私は考える。
広める?
安全?
重要案件でもないのにか?
だが…
あの晋作だぞ?
しかも呼ぶと?
意味もなく、まして家に呼ばんだろうが…
何か考えがあるのか?
「まぁ…
私は、別に良いが…
そんな中に居たら、呼んだ人達の方が。
私が居たら、逆なんじゃ…?」
晋作の方は若干、また驚いた様子だった。
でも少し考える様子をすると、すぐに笑った。
「ふむ、なるほど…
彩香としては、仕事内容を気にしてか?
でもまぁ、それは彩香らしい考えだがなぁ。」
私はまた驚く。
そう、それはつまり…
企業の『内部情報』だろ?
それを私が居たら…
私が晋作を見てると、でも逆にまた笑う。
「問題すらないなぁ。
寧ろ、俺が『彩香』に居て貰う為にか?
わざわざ呼ぶんだ。
相手も充分、理解するし?
更にまた『情報』すら、広げる為には最適だ。
こちら側は『家に居る方』が、良い事ぐらい。
相手側は充分、知ってるからなぁ。
それに『彩香』が居る事にも、俺には重要か?
既にある企画案なら、何も問題ないぞ?」
私は考える。
晋作が家に居る方が良い…
まぁ、確かに?
あれだけの企業を纏めてるなら…
この『家』で、もし?
あの晋作がだ。
『管理』を相当に『厳重』にしているとか?
更に厳選した四人?
「晋作がそう判断したのは…
まぁ、少しだが?
判る気もするが…
四人の方が、それすらも困らないと?
それが晋作の判断で?
まぁ、それなら…
別に良いが…」
「よし!!
ならもう、決まりだな!!
服は前に買ったので充分だしなぁ。
それにただ、その四人の中でも俺の側に居れば、尚更だ!!」
私は何をするのも判らず、また動揺する。
そのまま疑問を聞いた。
「し、晋作、一つ。
その教えてくれ?
そんな場に、私はせめてだが?
どの服装をすれば良い?
さっき、買った服でも充分とも言ったが…
確か、服の中にはスーツっぽいのは。
持ってなかった筈だが?
そんな重要な場で?
私は何を着ると?」
晋作は少し考える様子をしたが、私を見る。
少し笑った。
「ふむ。
それなら、俺が彩香の部屋にあるクローゼットからだが。
服を選ぼう。
それにまぁ、いつもしてくれてる『指輪』もあるから?
問題ないか?」
私は考える。
指輪はまぁ…
いつもしてるのは晋作もだが。
確かにもう、判らんし。
これは晋作に任せる方が…
どうにか私は頷いた。
晋作を見る。
凄く嬉しそうにも笑った。
「判ったぞ!!
俺に任せろ!!
それにさっきも言ったがな?
彩香は『何も言わなくて』良いぞ?
俺の側に居れば、全部終わるから!!
時間もまぁ、そんなにかける気もないし!!」
「そう、なのか?
まぁ、仕事でだったら。
私は何も言える訳もないが…」
「あぁ、勿論だぞ!!
俺の方がちゃんと考えてるからな!!
問題すらない!!」
私はどうにか、また頷いた。
でも…
全く判らないのだが!?
**************************
そんな話をしてから二日後。
私は晋作に選んで貰った服を着た。
でも…
本当にこれで大丈夫なのか!?
私には場違いな気もするんだが!?
私は晋作と一緒にだった。
いつも使ってる家から出て、門の側にも近い場所に二人で居るが…
私は晋作を見る。
晋作はもう…
これは明らかに仕事用だろう。
一見しただけで判るが、しっかりとした紺色のスーツを着ている。
それに身なりもそうだが…
完全にこれは…
仕事モードだろ!?
それなのに私は…
若干、不安になる。
晋作の腕を少し触れる。
それに気付いた様子で笑う。
「どうした?」
「し、晋作?
その、本当に私は…
こんな姿で良いのか?
明らかにもう、晋作は…
仕事モードだろ?
私の服装はその…
更に、その、場違いになるのでは…」
そう、私の今の服装でもある。
殆どの白に近いベージュのミディアム丈ワンピースだ。
レースも多いし、更に細いプリーツもあるが…
襟元とウエスト部分にはシャーリングすらあるフレアスタイルだ。
その服に合わせるよう…
ネックレスや靴はまぁ、紺色なのだが…
でもこれは…
明らかに『仕事用』っぽくないぞ!?
それなのに、大丈夫なのか!?
私は晋作の顔を見る。
でも凄く嬉しそうに笑うのは判る。
「あぁ!!
問題ないぞ!!
それにやっぱり、良く似合うなぁ!!」
私は動揺する。
笑ってる場合か!?
それに仕事なのだろう!?
更に晋作が『完全仕事モード』なのに!?
そんな晋作は腕時計を見る。
「ふむ。
そろそろ来るだろう。」
私はまた動揺する。
晋作を見る。
私の視線に気付いて、また嬉しそうに笑う。
「彩香は何も言わなくて大丈夫だ!!
俺の側に居れば良いだけだぞ!!
彩香は『一切、話さずに、俺の側に居る』んだぞ?」
「あぁ、だが…」
そんな時だった。
急にまたチャイムのような音が聞こえた。
私は晋作の顔を見る。
でも嬉しそうに笑ってる。
「あぁ、来たな。
ここからは、俺が全部だぞ?
何も問題ない。」
そう言うと、晋作が持ってる何かでだ。
玄関の方に遠隔か何かで家の門を開けた。
確かに四人だ。
一緒に入って来る様子が見えた。
また晋作の方が家の門を閉じる様子もする。
私はその四人もだ。
一見して判る。
もう晋作と似ている『仕事モード』だろう!?
私が見ていると、四人の方が明らかにまた驚く顔をした。
そして『晋作』の方を見るのもだった。
晋作は若干笑うと、その四人に向かってだった。
「いきなり呼んで悪かったな。
今日は連絡してた『案件』の事だ。
そのままで良い。
『仕事用』の方に来てくれ。」
四人がまた私を見る。
その一人がだった。
「一条さん…
『案件』は、もう判りますが…
ですが初めて…
側に居る『女性』は?」
私は動揺する。
晋作の顔を見る。
少し笑って、私の頬にと手が触れる。
「大丈夫だ。
問題すらない。」
私はどうにか頷くしか出来ない。
それから晋作は、四人の方を向いて言った。
「まぁ、四人は『初めて』見るだろうが…
『彩香に関して』は問題すらない。
俺が『全て認めてる』からな。
このまま室内に『一緒に』連れて行くぞ?」
四人がまた驚く顔をしたのを私は見た。
でもすぐに晋作がだった。
私の腰に手をまわして、スッと家の方へと歩き出す。
私はそのまま連れていかれるままだった。
**************************
初めて『仕事用の家』の方に私は入った。
私は晋作に、側にあるソファへと。
そのまま、すぐ横にと座らせた。
晋作も隣の一人用のソファに座った。
確かに『私用の家』と、殆ど間取りは同じでもあるが…
簡単に私は部屋の中を見た。
この広いリビングは、接客用だろうか?
ソファも他にも複数多くあり、テーブルも勿論あるが…
『私用の家』と、全く違う。
家具も含めて全てだった。
どちらかと言えば…
大きくて、しっかりとした『会議室』にも?
そんな雰囲気でもあったが…
私は何も言える訳もなく、晋作を見るが少し笑うだけだった。
結局、その四人も晋作にと。
そのまま『仕事用の家』にと入ってからだ。
それぞれが、もう決まっていた様子でソファに座る。
それを見てから、また若干動揺する。
先にまた晋作が四人にと向いた。
「今回、呼んだ『案件』だ。
『合同企画』として、もう四人にそれぞれにもなるが。
既に『連絡』はしただろう。
それの『確認』は?」
その中の一人が、私を気にする様子で視線を向けた。
でもすぐに『晋作』へと、視線を向けたのを見る。
私はそれにも気付く。
やっぱり場違いだろ!?
それにこの雰囲気は…
『企業情報』をだろ!?
すぐに私も晋作も見る。
でも晋作は判っていた様子でだった。
少しまた私の方を見て笑って言った。
「彩香なら、さっきも言っただろ?
『何も問題すらない』とな?」
私はでも動揺する。
晋作の方がまた、四人の方を向いてからだった。
「俺は『何も問題すらない』。
それにな…
この場に居る『皆よりも』だろうが。
俺が彩香を『全て認めてる』のもある。
言っておくが、俺から彩香には『案件の話』はしてないがな?
でも、その『僅か』で『充分』だろう。
それに彩香は、もう『俺と同じ』だ。
大学も含めて『全て同じ』だからでもあるが。
実力すらもだが、俺は『この家』でもだな?
俺は『今後も』変わらないが、『俺の家』でもだ。
『彩香以外』は一切、認めるつもりもない。」
それを言った瞬間に四人がまた驚く顔になった。
僅かに一人だけが言った。
「一条さんが、それ程に『認めた』と?」
晋作は、それに笑った。
「あぁ、そうだ。
俺が充分、知ってる。
『彩香の件』なら、正確に言えば高校からだな。
『全て同じ』だ。
だからこそ、俺はもう『充分に知ってる』のもある。」
また四人が驚く顔になった。
そして私を見る。
私は気付いて晋作を見る。
晋作もすぐに気付いて、少し笑って手だけが私の頬に触れる。
「彩香は、聞いてるだけで良いぞ?
この場ですら、何も『問題ない』からな。」
そう言うと、また四人の方にと向いた。
「俺は『認めてる』だけでもないがな。
今後、そうだな。
俺はまだ『時期』すら決めてないが…
もう誰にも、俺が『他の者』に触れる事も、ましてそんな気もない。
それに『逆も』だが…
何かあれば…
俺が『自ら』動いてでも、触れる事すらも一切『許す気』もない。
その『意味』はもう、皆なら『判る』だろう?」
四人がまた驚く顔になった。
また一人だけが言った。
「一条さんが?
一つ、確認しても?」
「あぁ、なんだ?」
「それは『情報』も含めて、今日を?」
晋作はまた少し笑った。
「そうだ。
皆なら『判る筈』だからな?
だから呼んだ。
疑問だったんだろう?
この程度の『案件』で呼ばれる事が。
でも、そう。
だから『四人を選んだ』のも俺だ。
皆なら『理解』すら、『簡単』だと判断も出来るからな。
話すら早く済むだろう?」
四人がまた驚く顔になった。
また一人だけが言った。
「一条さん。
だったら、今回の呼び出しの『理由』ですが。
『その件』ですね?」
晋作はまた笑って言う。
「そうだ。
だから選んだ。
その『内容』もそうだがな?
俺が言った事すら『正確に認識』もしてる。
だったら、『簡単』にもなるだろう?
俺が『この場』でだ。
皆に『彩香』をだったが…
この家で『全て』俺がする事も何も変わらん。
それにもう『問題すらない事』も含めてしたがな。
でも『今後の対処』が、俺よりも皆の方が『適任』だろう?」
「判りました。
では、『その件』はこちらで。
他はまた『連絡』で?」
「そうだな。
まぁ、確かに『案件』での話もない訳でもないんだが。」
私は晋作もそうだが…
内容が理解、出来ないが?
既にもう話しが進んでるのか?
連絡すらしてるらしいが…
若干、疑問で私はまた四人を見た。
それに四人もすぐ気付く様子だった。
それでまた視線もだが、さっきとも違う?
私が不思議にも思っている時だった。
「さっきも、皆に言ったが…
俺が『許す気』は、一切ないぞ?」
それにまた四人がすぐだった。
『晋作』の方へ視線を向けた。
私も疑問で晋作を見る。
でも晋作は少し笑って、ソッと片手で簡単に私の両目へと添えた。
うん?
なんだ?
何も見えないが?
晋作は何を?
「俺は『今までも、ずっと』変わらんぞ?
誰であっても『許す気』など、一切ない。
本来なら、呼びたくなかったが…
それでも『四人』だけを選んだ。
『彩香』なら、『俺だけ』でも『充分』な事も…
皆すら『理由』が判る筈だろうから、これは言わんがな?
だが、そこだけは『彩香』も…
知る必要もない。
『今までも』そうだったからな。
これは尚更だ。」
うん?
今まで?
知る必要もない?
何がだ?
晋作はそれだけ言った後にだった。
私への手をスッと退かした。
私はそれで不思議にも思いながら、晋作の顔を見る。
疑問もあって見てると、晋作と目が合う。
でも晋作は、また私へ、笑って言う。
「もう話しは終わったぞ?
これで『問題すら』一切ないだろうからな。」
うん?
案件の話をしたか?
私は判らないのもあるが…
聞こうと思って止めた。
最初に晋作が、私に言った事を思い出す。
『一切、話さずに、俺の側に居るんだぞ?』
だから私は話さずに、首を傾げる。
でも晋作は嬉しそうに笑った。
それには私も判る。
だから私も笑った。
晋作は若干、驚く様子をしたが。
すぐ目を閉じた。
うん?
また何か考えてるか?
でもまたすぐ目を開けた晋作は、私にと笑う。
そして四人の方へと向いてだった。
「時間が『短く』終わって助かるが。
皆も『理解』した様子だな?
『今回の件』だ。
まぁ、俺が『ずっと』してきた事にも変わらん。
だから、もう『充分』だろう?」
私はまた四人を見る。
さっきとまた、違う目で私を見てるのに気付く。
うん?
さっき、何があった?
私は四人に少し首を傾げた。
一人が言った。
「確かに『理解』はしました…
では、その件は『情報』としてもですね?
それはまた『連絡』を貰えれば、こちらがします。」
晋作は若干、笑う。
「そうだ。
これでもう問題ない。
そして俺は『提携』すらも『全て』だ。
また『俺が』動かそう。」
四人はまた私を少し見る。
私は判らず、また首を傾げた。
どうした?
さっきとまた違う?
何だ?
全く判らんが?
そして四人が『晋作』へと、視線を向けるのも見た。
その一人が、若干だが笑って言った。
「一条さんの『意味』は判りましたが。
そこまで…
俺達にもですが。
これはもう、『すぐに』判ります…」
晋作は若干、笑う。
「そうなるだろうがな。
だが、俺の『理由』だって判るだろう?
考えても見ろ。
もう俺は『長い』からな?」
また違う一人が若干、笑って言った。
「それは…
確かに『理解』しましたが…
でも、あの一条さんがと思うと。
流石の、俺達でも、それは…」
晋作が若干、首を横に振ってすぐに言った。
「俺は『普通』だぞ。
『彩香』にか?
俺は一切、考えたくもないぞ?」
それに対して、四人がもう堪えられない様子で、若干笑った。
「いや、でも。
これは、もう…
あの、一条さんが?」
「これはもう貴重です…
でも『理解』は、しましたから。」
「確かにもう、『充分』です。
でもこれを、一条さんがずっと?
それすら俺達に?
それはもう…」
晋作は若干、溜息をした。
「俺の『苦労』だって『判る』だろう?
俺だって『かなり』なんだぞ?」
それに対してもだった。
もう四人が完全に笑った。
「わ、解りました。
それなら、もう。
俺達もまた、業務に…」
「今日の一条さんを見れるのは。
選んで貰ったのは、嬉しいですが。
もう、『充分』判りました…」
私は驚く。
なんだ!?
もう終わった!?
案件の話をしたのか!?
でも…
私は晋作の顔を見る。
それに気付いた様子でだった。
晋作はまた嬉しそうに笑った。
「これで『彩香』は、もう大丈夫だな?」
私はでも疑問で首を傾げる。
それでも晋作はスッとまた私の頬に手が触れる。
「彩香は、変わらずに『そのまま』で良いんだ。」
そう言うと、晋作は四人の方を向いた。
「だから『連絡』よりは、もうこれが一番早いだろう?
後はまた、いつも通りだ。」
四人はまた席を立った。
そして少し笑うが、礼をしてから一人が言った。
「一条さんの『意味』は、理解しました。
後は問題ありません。」
私はまた驚いた。
一体、何を?
どうした?
これが会議?
晋作も、また立ち上がって私の方にと手を伸ばす。
嬉しそうに笑ってだった。
「もうこれで、今日は『終わり』だ。
俺と彩香も、またいつも通りにな?」
私は困惑した。
え?
今の話で案件が?
どうやった?
そして晋作は最初と同じだった。
四人を連れて、門の側まで行くと晋作が何かで家の門を開けた。
そうして外に出るのを確認してから、また門を閉じた。
「よし!!
これでもう、何にも心配ないな!!」
晋作はまた嬉しそうに笑った。
私は全く判らない。
でも…
晋作が嬉しそうな顔は判る。
私は困惑する。
もう二人だからと、どうにか言葉を探す。
「晋作?
あんな短時間だったが…
私には判らんかったんだが…
何が…
あれで?」
「あぁ、もうあの四人は『理解』しただろう!!
もう大丈夫だぞ!!」
私はまた驚く。
「なぁ、私には…
良く、判らんかったんだが…
あれで?
本当に?
案件の内容すら…
全く、私には判らんかったが。
それを皆が『理解』したと?」
晋作はまた少し考える様子をしたがすぐに笑った。
「あぁ、大丈夫だ!!
今日の『重要な事』は、もう終わったぞ?
だから問題すらないな!!」
「え?
あれでか?
たった、あれだけで、皆が?」
私は考える。
いや?
だって、あんな?
何が?
私だけが判らないのか?
これは晋作が『規格外』なのは判るが…
晋作の周りも…
やっぱり『規格外』なのか?
あんな僅かで?
内容すらもだが?
そんな私を晋作は抱き寄せる。
私はまた驚いたのもある。
でも晋作は嬉しそうにまた笑った。
「彩香は良いんだ。
変わらずに『そのまま』なぁ。
俺の側にずっとだ!!
『一緒』に居るのもだぞ?」
「あぁ、それはまぁ、うん。
一緒に居るがな?
でも…
あれだけで?」
私はもう困惑する。
え?
何が?
**************************
私は少し考える。
晋作は『規格外』だとも充分に判るが…
これは本当に?
私には判らんのだが!?
私は晋作をまた見る。
それに気付いた様子で晋作はまた笑う。
「まぁ、気にするな!!
その服装も凄く似合うし。
俺は見てるだけでも、嬉しいのもあるんだが…
だがなぁ、彩香?
今日みたいにもう…
あんな風に笑う顔は、俺以外にしたら駄目だぞ?」
私は疑問だけ聞いた。
「あんな風に?
笑う?」
晋作はまた驚く様子をした。
少しまた考える様子で目を閉じた。
「あぁ、そうか…
それもなのか?
でもなぁ、これは…
彩香が『俺にしか』してないのもあるのか?
でも確かに、してない?
これは…
『確認』だけなら、可能か?」
「うん?
どうした?
何がだ?」
晋作は目を開ける。
そして私の顔を見て、聞いてくる。
「彩香はなぁ。
充分、優し過ぎるだけでもないんだが…
まぁ、だから?
かなりもう『目立つ』んだがなぁ。
少し、確認しても良いか?
彩香は、『自分の容姿』をどう思ってる?」
私はそれを聞いて考える。
自分の容姿?
つまり、外見か?
首を傾げる。
「別に…
晋作みたいに『モテた事』もないし?
そうだな、うん。
『普通』だろうか?
でも…
あまりそうだな。
容姿は…
考えた事もないか?
それは所詮、外見だろうし?
その人の『一部』だろう?
だったら、あまり…
深く考えてないか?」
晋作はまた驚いた顔をした。
「やっぱりか!?
それはつまり、学生時代でもだろ!?」
私はまた驚く。
「そう、だな?
『普通』にしてただろ?
それに…
私はいつも『晋作』と居たし?
学生の頃もそうだが…
最初からだが、晋作だけじゃないか。
他からだって、そんな事は…
聞いた事もないんだが?」
晋作はまた驚くが、すぐにまた目を閉じた。
「これは…
そうか…
俺が『規制』したのもあるか?
だから誰も彩香に『容姿』すらもか?
だが、それでも…
あれだけの数の『対処』を俺が?
でも、おかしいぞ?
あの数は…
もしかして…」
私はまた疑問を言った。
「対処?」
晋作は目を開けると、また私を見る。
どうした?
何を対処したと?
「彩香に言っておくぞ?
きっとな。
俺以外に誰も言ってないかもしれないがな?」
「うん?
誰も言ってない?」
私も少し疑問のまま、晋作を見る。
「もう、俺もまぁ、目立つかもしれんがな?
彩香はな、充分に『綺麗』なんだぞ?
俺だって最初は『常に言った』筈だが…
そんな彩香がだ。
『普通』に優しく接したら、男はどう思うか判るか?」
私が綺麗?
確かに晋作だけは言ってたか?
でも…
他に言われた事もない。
それに男が?
「いや、私は…
『綺麗』でもないだろ?
『普通』だろ?
晋作の方が…
皆は見てたし?
男がとかは…
良く判らないが?
でも別に皆、『同じ』だろ?
だったら『同じ』にするのが…
『普通』だと思うが…
何か、間違えたか?」
「それか!!」
晋作が大きく言ったのに私はまた驚く。
私は晋作を見る。
また目を閉じていた。
どうしたんだ!?
急に、何が?
晋作を見ると何やら呟いてるが?
また小さ過ぎて…
良く聞こえないが?
「そうか。
それで…
あんなにも。
どんなに広めても。
『規制』すらしてもあれだけの数…
それを彩香が?
そうすれば、そうなる。
これはそう。
誰も彩香にか?
言わなかったのもあるか?
その上に、俺か?
俺だけか?
だからか?
でも、俺だって言ったが?
気付いてない?
更に今でもか?
その上で?
だからあの数か!?
何度もだったが。
彩香が?
そうなるだろ?
でも無自覚にか?
その上で俺だけ?
だからか。」
私が不思議に見てると晋作は首を横に振った。
そして私の目を見ると言われた。
「良いか?
彩香、俺は何度も言ってただろ?
彩香はなぁ。
『綺麗』なんだと。
それでだ、綺麗な上に、彩香がだぞ?
優しく接したら、男なんてすぐにだぞ?」
私は首を傾げる。
晋作にまた疑問だけ言った。
「すぐにって何がだ?」
晋作は驚いてまた首を横に振った。
「彩香が『優しく』接したらだ。
男なんて、すぐに『勘違い』もする!!
その上でだ、更にと『近付く』だけだぞ!?
それに…
俺は何度も『彩香は綺麗』だと言っていたぞ?
どうして『そこ』は考えない?」
私はそれでまた考える。
「だが…
『晋作』以外に、私は言われた事もないぞ?
でも…
晋作が『優しい』のは知ってるからなぁ。
それで言ってるだけだろう?
それに『男』と言われても…
私は『晋作』しか、見てこなかったが?」
急にまた私にと晋作がキスをしてくる。
舌も絡め取られる。
「んぁっ、ふぁ、んんっ。」
唇が離れて、私は息をする。
そのまま私はまた急に抱き締められる。
「あぁ、もう本当に、俺、充分過ぎるだろ。
判ってたが?
こんなに?
本当に、ただ『俺』だけを?
ずっと?
ただ『俺だけ』を見てくれるのは…
『彩香』だけだなぁ。
それでも『俺』を?
今でも『俺だけ』を?
あぁ、本当にもう…」
私は晋作の顔が見えない。
「ど、どうしたんだ?
でも、晋作は『皆が見てた』だろ?
どうして、そんな…」
「いや、彩香は気付かなくて良いんだが…
そのままの『彩香』で充分なんだが…
俺はもう、ずっとなぁ。
もう、俺、また、我慢?」
うん?
我慢?
何をだ?
私を優しく少し離すように。
でも晋作は両腕で腰に手をまわしてくる。
私はそこで晋作の顔を見る。
凄く嬉しそうな顔で笑う。
「いや、今日はもう俺。
凄く嬉しいだけだ!!
ちょっと、俺、また夜まで我慢する。
今夜はちょっと、俺、もっと頑張る?」
私はまた『意味』には気付いた。
「あ、え?
いや、その我慢は…
少し違うんじゃ…」
「うん?
我慢しなくて良いのか?
なら、今から…」
私はまた驚く。
首を横にどうにか振る。
晋作はまた嬉しそうに笑う。
「なら、俺、我慢するぞ!!
でも、今夜は、俺、頑張る。」
「え!?
いや、あの…
それは、頑張るのか?
でも…」
**************************
その日の夜は、確かにいつも以上だった…
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