判らせる為の『警告』と再度の『確認』を。

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判らせる為の『警告』と再度の『確認』を。

確かに事前に聞かされていたが… あれは一体? 何にも判らんかったが!? だが、やっぱり意味もそうなんだが? どうしてだ? だがなぁ。 あの後も… 大変でもあったか? ************************** とある日。 一緒に朝ご飯を食べた後。 また晋作(しんさく)が急にだった。 「なぁ、彩香(さやか)? もうこの家に来てから、まぁそろそろ約9ヶ月か。 会わせたい者達が居るんだが… まぁ、特に『彩香(さやか)』は、何も言う必要もない。 ただ俺の側に居れば、問題ないが… それは、大丈夫か?」 私は驚いた。 あの晋作(しんさく)が!? 会わせたい者達!? まさか、会社関係のか!? 「それは、あれか? 仕事の…」 私は晋作(しんさく)の顔を見る。 嬉しそうに笑ってるのが判る。 「あぁ、そうだな。 まぁ、今回は『仕事用の家』にだがなぁ。 俺の方から、四人で良いか? 呼ぼうかとも思ってるんだが… その場に、彩香(さやか)もか? でも彩香(さやか)が話す事も、動く事すらも何もない。 俺の側に、座ってれば問題もないな? ただ、俺が話すだけだろう。」 私は動揺する。 若干、予測すら出来る。 そもそも『仕事用の家』にだぞ!? わざわざ、晋作(しんさく)が呼ぶんだぞ!? それはもう、業界内でもだろうが… かなり『上』どころでもないんじゃ!? 「それは、まぁ… 私が話せるような事も、ないだろうが… そんな重要な会議? になるのか、判らないが… 私が出る意味があるのか? 『重要な案件』になるからこそ、呼ぶんだろう?」 私は困惑しながらも晋作(しんさく)を見る。 でも晋作(しんさく)は嬉しそうな顔のまま笑った。 「あはは!! そんな『重要案件』でもないぞ? でも、そうだなぁ。 これはまぁ、俺からしたら『重要』にはなるか? でもなぁ、彩香(さやか)を考えると… もう『予防』だけでもないか? 今回は俺が呼ぶがなぁ。 そうだな、『事前に広める』だけだなぁ。 予定通りなら、その『四人』で足りるだろうからな。 俺すら問題なく、更に『安全』にする為にだが… これで全てを『処理』も出来るなぁ。」 私は考える。 広める? 安全? 重要案件でもないのにか? だが… あの晋作(しんさく)だぞ? しかも呼ぶと? 意味もなく、まして家に呼ばんだろうが… 何か考えがあるのか? 「まぁ… 私は、別に良いが… そんな中に居たら、呼んだ人達の方が。 私が居たら、逆なんじゃ…?」 晋作(しんさく)の方は若干、また驚いた様子だった。 でも少し考える様子をすると、すぐに笑った。 「ふむ、なるほど… 彩香(さやか)としては、仕事内容を気にしてか? でもまぁ、それは彩香(さやか)らしい考えだがなぁ。」 私はまた驚く。 そう、それはつまり… 企業の『内部情報』だろ? それを私が居たら… 私が晋作(しんさく)を見てると、でも逆にまた笑う。 「問題すらないなぁ。 寧ろ、俺が『彩香(さやか)』に居て貰う為にか? わざわざ呼ぶんだ。 相手も充分、理解するし? 更にまた『情報』すら、広げる為には最適だ。 こちら側は『家に居る方』が、良い事ぐらい。 相手側は充分、知ってるからなぁ。 それに『彩香(さやか)』が居る事にも、俺には重要か? 既にある企画案なら、何も問題ないぞ?」 私は考える。 晋作(しんさく)が家に居る方が良い… まぁ、確かに? あれだけの企業を纏めてるなら… この『家』で、もし? あの晋作(しんさく)がだ。 『管理』を相当に『厳重』にしているとか? 更に厳選した四人? 「晋作(しんさく)がそう判断したのは… まぁ、少しだが? 判る気もするが… 四人の方が、それすらも困らないと? それが晋作(しんさく)の判断で? まぁ、それなら… 別に良いが…」 「よし!! ならもう、決まりだな!! 服は前に買ったので充分だしなぁ。 それにただ、その四人の中でも俺の側に居れば、尚更だ!!」 私は何をするのも判らず、また動揺する。 そのまま疑問を聞いた。 「し、晋作(しんさく)、一つ。 その教えてくれ? そんな場に、私はせめてだが? どの服装をすれば良い? さっき、買った服でも充分とも言ったが… 確か、服の中にはスーツっぽいのは。 持ってなかった筈だが? そんな重要な場で? 私は何を着ると?」 晋作(しんさく)は少し考える様子をしたが、私を見る。 少し笑った。 「ふむ。 それなら、俺が彩香(さやか)の部屋にあるクローゼットからだが。 服を選ぼう。 それにまぁ、いつもしてくれてる『指輪』もあるから? 問題ないか?」 私は考える。 指輪はまぁ… いつもしてるのは晋作(しんさく)もだが。 確かにもう、判らんし。 これは晋作(しんさく)に任せる方が… どうにか私は頷いた。 晋作(しんさく)を見る。 凄く嬉しそうにも笑った。 「判ったぞ!! 俺に任せろ!! それにさっきも言ったがな? 彩香(さやか)は『何も言わなくて』良いぞ? 俺の側に居れば、全部終わるから!! 時間もまぁ、そんなにかける気もないし!!」 「そう、なのか? まぁ、仕事でだったら。 私は何も言える訳もないが…」 「あぁ、勿論だぞ!! 俺の方がちゃんと考えてるからな!! 問題すらない!!」 私はどうにか、また頷いた。 でも… 全く判らないのだが!? ************************** そんな話をしてから二日後。 私は晋作(しんさく)に選んで貰った服を着た。 でも… 本当にこれで大丈夫なのか!? 私には場違いな気もするんだが!? 私は晋作(しんさく)と一緒にだった。 いつも使ってる家から出て、門の側にも近い場所に二人で居るが… 私は晋作(しんさく)を見る。 晋作(しんさく)はもう… これは明らかに仕事用だろう。 一見しただけで判るが、しっかりとした紺色のスーツを着ている。 それに身なりもそうだが… 完全にこれは… 仕事モードだろ!? それなのに私は… 若干、不安になる。 晋作(しんさく)の腕を少し触れる。 それに気付いた様子で笑う。 「どうした?」 「し、晋作(しんさく)? その、本当に私は… こんな姿で良いのか? 明らかにもう、晋作(しんさく)は… 仕事モードだろ? 私の服装はその… 更に、その、場違いになるのでは…」 そう、私の今の服装でもある。 殆どの白に近いベージュのミディアム丈ワンピースだ。 レースも多いし、更に細いプリーツもあるが… 襟元とウエスト部分にはシャーリングすらあるフレアスタイルだ。 その服に合わせるよう… ネックレスや靴はまぁ、紺色なのだが… でもこれは… 明らかに『仕事用』っぽくないぞ!? それなのに、大丈夫なのか!? 私は晋作(しんさく)の顔を見る。 でも凄く嬉しそうに笑うのは判る。 「あぁ!! 問題ないぞ!! それにやっぱり、良く似合うなぁ!!」 私は動揺する。 笑ってる場合か!? それに仕事なのだろう!? 更に晋作(しんさく)が『完全仕事モード』なのに!? そんな晋作(しんさく)は腕時計を見る。 「ふむ。 そろそろ来るだろう。」 私はまた動揺する。 晋作(しんさく)を見る。 私の視線に気付いて、また嬉しそうに笑う。 「彩香(さやか)は何も言わなくて大丈夫だ!! 俺の側に居れば良いだけだぞ!! 彩香(さやか)は『一切、話さずに、俺の側に居る』んだぞ?」 「あぁ、だが…」 そんな時だった。 急にまたチャイムのような音が聞こえた。 私は晋作(しんさく)の顔を見る。 でも嬉しそうに笑ってる。 「あぁ、来たな。 ここからは、俺が全部だぞ? 何も問題ない。」 そう言うと、晋作(しんさく)が持ってる何かでだ。 玄関の方に遠隔か何かで家の門を開けた。 確かに四人だ。 一緒に入って来る様子が見えた。 また晋作(しんさく)の方が家の門を閉じる様子もする。 私はその四人もだ。 一見して判る。 もう晋作(しんさく)と似ている『仕事モード』だろう!? 私が見ていると、四人の方が明らかにまた驚く顔をした。 そして『晋作(しんさく)』の方を見るのもだった。 晋作(しんさく)は若干笑うと、その四人に向かってだった。 「いきなり呼んで悪かったな。 今日は連絡してた『案件』の事だ。 そのままで良い。 『仕事用』の方に来てくれ。」 四人がまた私を見る。 その一人がだった。 「一条さん… 『案件』は、もう判りますが… ですが初めて… 側に居る『女性』は?」 私は動揺する。 晋作(しんさく)の顔を見る。 少し笑って、私の頬にと手が触れる。 「大丈夫だ。 問題すらない。」 私はどうにか頷くしか出来ない。 それから晋作(しんさく)は、四人の方を向いて言った。 「まぁ、四人は『初めて』見るだろうが… 『彩香(さやか)に関して』は問題すらない。 俺が『全て認めてる』からな。 このまま室内に『一緒に』連れて行くぞ?」 四人がまた驚く顔をしたのを私は見た。 でもすぐに晋作(しんさく)がだった。 私の腰に手をまわして、スッと家の方へと歩き出す。 私はそのまま連れていかれるままだった。 ************************** 初めて『仕事用の家』の方に私は入った。 私は晋作(しんさく)に、側にあるソファへと。 そのまま、すぐ横にと座らせた。 晋作(しんさく)も隣の一人用のソファに座った。 確かに『私用の家』と、殆ど間取りは同じでもあるが… 簡単に私は部屋の中を見た。 この広いリビングは、接客用だろうか? ソファも他にも複数多くあり、テーブルも勿論あるが… 『私用の家』と、全く違う。 家具も含めて全てだった。 どちらかと言えば… 大きくて、しっかりとした『会議室』にも? そんな雰囲気でもあったが… 私は何も言える訳もなく、晋作(しんさく)を見るが少し笑うだけだった。 結局、その四人も晋作(しんさく)にと。 そのまま『仕事用の家』にと入ってからだ。 それぞれが、もう決まっていた様子でソファに座る。 それを見てから、また若干動揺する。 先にまた晋作(しんさく)が四人にと向いた。 「今回、呼んだ『案件』だ。 『合同企画』として、もう四人にそれぞれにもなるが。 既に『連絡』はしただろう。 それの『確認』は?」 その中の一人が、私を気にする様子で視線を向けた。 でもすぐに『晋作(しんさく)』へと、視線を向けたのを見る。 私はそれにも気付く。 やっぱり場違いだろ!? それにこの雰囲気は… 『企業情報』をだろ!? すぐに私も晋作(しんさく)も見る。 でも晋作(しんさく)は判っていた様子でだった。 少しまた私の方を見て笑って言った。 「彩香(さやか)なら、さっきも言っただろ? 『何も問題すらない』とな?」 私はでも動揺する。 晋作(しんさく)の方がまた、四人の方を向いてからだった。 「俺は『何も問題すらない』。 それにな… この場に居る『皆よりも』だろうが。 俺が彩香(さやか)を『全て認めてる』のもある。 言っておくが、俺から彩香(さやか)には『案件の話』はしてないがな? でも、その『僅か』で『充分』だろう。 それに彩香(さやか)は、もう『俺と同じ』だ。 大学も含めて『全て同じ』だからでもあるが。 実力すらもだが、俺は『この家』でもだな? 俺は『今後も』変わらないが、『俺の家』でもだ。 『彩香(さやか)以外』は一切、認めるつもりもない。」 それを言った瞬間に四人がまた驚く顔になった。 僅かに一人だけが言った。 「一条さんが、それ程に『認めた』と?」 晋作(しんさく)は、それに笑った。 「あぁ、そうだ。 俺が充分、知ってる。 『彩香(さやか)の件』なら、正確に言えば高校からだな。 『全て同じ』だ。 だからこそ、俺はもう『充分に知ってる』のもある。」 また四人が驚く顔になった。 そして私を見る。 私は気付いて晋作(しんさく)を見る。 晋作(しんさく)もすぐに気付いて、少し笑って手だけが私の頬に触れる。 「彩香(さやか)は、聞いてるだけで良いぞ? この場ですら、何も『問題ない』からな。」 そう言うと、また四人の方にと向いた。 「俺は『認めてる』だけでもないがな。 今後、そうだな。 俺はまだ『時期』すら決めてないが… もう誰にも、俺が『他の者』に触れる事も、ましてそんな気もない。 それに『逆も』だが… 何かあれば… 俺が『自ら』動いてでも、触れる事すらも一切『許す気』もない。 その『意味』はもう、皆なら『判る』だろう?」 四人がまた驚く顔になった。 また一人だけが言った。 「一条さんが? 一つ、確認しても?」 「あぁ、なんだ?」 「それは『情報』も含めて、今日を?」 晋作(しんさく)はまた少し笑った。 「そうだ。 皆なら『判る筈』だからな? だから呼んだ。 疑問だったんだろう? この程度の『案件』で呼ばれる事が。 でも、そう。 だから『四人を選んだ』のも俺だ。 皆なら『理解』すら、『簡単』だと判断も出来るからな。 話すら早く済むだろう?」 四人がまた驚く顔になった。 また一人だけが言った。 「一条さん。 だったら、今回の呼び出しの『理由』ですが。 『その件』ですね?」 晋作(しんさく)はまた笑って言う。 「そうだ。 だから選んだ。 その『内容』もそうだがな? 俺が言った事すら『正確に認識』もしてる。 だったら、『簡単』にもなるだろう? 俺が『この場』でだ。 皆に『彩香(さやか)』をだったが… この家で『全て』俺がする事も何も変わらん。 それにもう『問題すらない事』も含めてしたがな。 でも『今後の対処』が、俺よりも皆の方が『適任』だろう?」 「判りました。 では、『その件』はこちらで。 他はまた『連絡』で?」 「そうだな。 まぁ、確かに『案件』での話もない訳でもないんだが。」 私は晋作(しんさく)もそうだが… 内容が理解、出来ないが? 既にもう話しが進んでるのか? 連絡すらしてるらしいが… 若干、疑問で私はまた四人を見た。 それに四人もすぐ気付く様子だった。 それでまた視線もだが、さっきとも違う? 私が不思議にも思っている時だった。 「さっきも、皆に言ったが… 俺が『許す気』は、一切ないぞ?」 それにまた四人がすぐだった。 『晋作(しんさく)』の方へ視線を向けた。 私も疑問で晋作(しんさく)を見る。 でも晋作(しんさく)は少し笑って、ソッと片手で簡単に私の両目へと添えた。 うん? なんだ? 何も見えないが? 晋作(しんさく)は何を? 「俺は『今までも、ずっと』変わらんぞ? 誰であっても『許す気』など、一切ない。 本来なら、呼びたくなかったが… それでも『四人』だけを選んだ。 『彩香(さやか)』なら、『俺だけ』でも『充分』な事も… 皆すら『理由』が判る筈だろうから、これは言わんがな? だが、そこだけは『彩香(さやか)』も… 知る必要もない。 『今までも』そうだったからな。 これは尚更だ。」 うん? 今まで? 知る必要もない? 何がだ? 晋作(しんさく)はそれだけ言った後にだった。 私への手をスッと退かした。 私はそれで不思議にも思いながら、晋作(しんさく)の顔を見る。 疑問もあって見てると、晋作(しんさく)と目が合う。 でも晋作(しんさく)は、また私へ、笑って言う。 「もう話しは終わったぞ? これで『問題すら』一切ないだろうからな。」 うん? 案件の話をしたか? 私は判らないのもあるが… 聞こうと思って止めた。 最初に晋作(しんさく)が、私に言った事を思い出す。 『一切、話さずに、俺の側に居るんだぞ?』 だから私は話さずに、首を傾げる。 でも晋作(しんさく)は嬉しそうに笑った。 それには私も判る。 だから私も笑った。 晋作(しんさく)は若干、驚く様子をしたが。 すぐ目を閉じた。 うん? また何か考えてるか? でもまたすぐ目を開けた晋作(しんさく)は、私にと笑う。 そして四人の方へと向いてだった。 「時間が『短く』終わって助かるが。 皆も『理解』した様子だな? 『今回の件』だ。 まぁ、俺が『ずっと』してきた事にも変わらん。 だから、もう『充分』だろう?」 私はまた四人を見る。 さっきとまた、違う目で私を見てるのに気付く。 うん? さっき、何があった? 私は四人に少し首を傾げた。 一人が言った。 「確かに『理解』はしました… では、その件は『情報』としてもですね? それはまた『連絡』を貰えれば、こちらがします。」 晋作(しんさく)は若干、笑う。 「そうだ。 これでもう問題ない。 そして俺は『提携』すらも『全て』だ。 また『俺が』動かそう。」 四人はまた私を少し見る。 私は判らず、また首を傾げた。 どうした? さっきとまた違う? 何だ? 全く判らんが? そして四人が『晋作(しんさく)』へと、視線を向けるのも見た。 その一人が、若干だが笑って言った。 「一条さんの『意味』は判りましたが。 そこまで… 俺達にもですが。 これはもう、『すぐに』判ります…」 晋作(しんさく)は若干、笑う。 「そうなるだろうがな。 だが、俺の『理由』だって判るだろう? 考えても見ろ。 もう俺は『長い』からな?」 また違う一人が若干、笑って言った。 「それは… 確かに『理解』しましたが… でも、あの一条さんがと思うと。 流石の、俺達でも、それは…」 晋作(しんさく)が若干、首を横に振ってすぐに言った。 「俺は『普通』だぞ。 『彩香(さやか)』にか? 俺は一切、考えたくもないぞ?」 それに対して、四人がもう堪えられない様子で、若干笑った。 「いや、でも。 これは、もう… あの、一条さんが?」 「これはもう貴重です… でも『理解』は、しましたから。」 「確かにもう、『充分』です。 でもこれを、一条さんがずっと? それすら俺達に? それはもう…」 晋作(しんさく)は若干、溜息をした。 「俺の『苦労』だって『判る』だろう? 俺だって『かなり』なんだぞ?」 それに対してもだった。 もう四人が完全に笑った。 「わ、解りました。 それなら、もう。 俺達もまた、業務に…」 「今日の一条さんを見れるのは。 選んで貰ったのは、嬉しいですが。 もう、『充分』判りました…」 私は驚く。 なんだ!? もう終わった!? 案件の話をしたのか!? でも… 私は晋作(しんさく)の顔を見る。 それに気付いた様子でだった。 晋作(しんさく)はまた嬉しそうに笑った。 「これで『彩香(さやか)』は、もう大丈夫だな?」 私はでも疑問で首を傾げる。 それでも晋作(しんさく)はスッとまた私の頬に手が触れる。 「彩香(さやか)は、変わらずに『そのまま』で良いんだ。」 そう言うと、晋作(しんさく)は四人の方を向いた。 「だから『連絡』よりは、もうこれが一番早いだろう? 後はまた、いつも通りだ。」 四人はまた席を立った。 そして少し笑うが、礼をしてから一人が言った。 「一条さんの『意味』は、理解しました。 後は問題ありません。」 私はまた驚いた。 一体、何を? どうした? これが会議? 晋作(しんさく)も、また立ち上がって私の方にと手を伸ばす。 嬉しそうに笑ってだった。 「もうこれで、今日は『終わり』だ。 俺と彩香(さやか)も、またいつも通りにな?」 私は困惑した。 え? 今の話で案件が? どうやった? そして晋作(しんさく)は最初と同じだった。 四人を連れて、門の側まで行くと晋作(しんさく)が何かで家の門を開けた。 そうして外に出るのを確認してから、また門を閉じた。 「よし!! これでもう、何にも心配ないな!!」 晋作(しんさく)はまた嬉しそうに笑った。 私は全く判らない。 でも… 晋作(しんさく)が嬉しそうな顔は判る。 私は困惑する。 もう二人だからと、どうにか言葉を探す。 「晋作(しんさく)? あんな短時間だったが… 私には判らんかったんだが… 何が… あれで?」 「あぁ、もうあの四人は『理解』しただろう!! もう大丈夫だぞ!!」 私はまた驚く。 「なぁ、私には… 良く、判らんかったんだが… あれで? 本当に? 案件の内容すら… 全く、私には判らんかったが。 それを皆が『理解』したと?」 晋作(しんさく)はまた少し考える様子をしたがすぐに笑った。 「あぁ、大丈夫だ!! 今日の『重要な事』は、もう終わったぞ? だから問題すらないな!!」 「え? あれでか? たった、あれだけで、皆が?」 私は考える。 いや? だって、あんな? 何が? 私だけが判らないのか? これは晋作(しんさく)が『規格外』なのは判るが… 晋作(しんさく)の周りも… やっぱり『規格外』なのか? あんな僅かで? 内容すらもだが? そんな私を晋作(しんさく)は抱き寄せる。 私はまた驚いたのもある。 でも晋作(しんさく)は嬉しそうにまた笑った。 「彩香(さやか)は良いんだ。 変わらずに『そのまま』なぁ。 俺の側にずっとだ!! 『一緒』に居るのもだぞ?」 「あぁ、それはまぁ、うん。 一緒に居るがな? でも… あれだけで?」 私はもう困惑する。 え? 何が? ************************** 私は少し考える。 晋作(しんさく)は『規格外』だとも充分に判るが… これは本当に? 私には判らんのだが!? 私は晋作(しんさく)をまた見る。 それに気付いた様子で晋作(しんさく)はまた笑う。 「まぁ、気にするな!! その服装も凄く似合うし。 俺は見てるだけでも、嬉しいのもあるんだが… だがなぁ、彩香(さやか)? 今日みたいにもう… あんな風に笑う顔は、俺以外にしたら駄目だぞ?」 私は疑問だけ聞いた。 「あんな風に? 笑う?」 晋作(しんさく)はまた驚く様子をした。 少しまた考える様子で目を閉じた。 「あぁ、そうか… それもなのか? でもなぁ、これは… 彩香(さやか)が『俺にしか』してないのもあるのか? でも確かに、してない? これは… 『確認』だけなら、可能か?」 「うん? どうした? 何がだ?」 晋作(しんさく)は目を開ける。 そして私の顔を見て、聞いてくる。 「彩香(さやか)はなぁ。 充分、優し過ぎるだけでもないんだが… まぁ、だから? かなりもう『目立つ』んだがなぁ。 少し、確認しても良いか? 彩香(さやか)は、『自分の容姿』をどう思ってる?」 私はそれを聞いて考える。 自分の容姿? つまり、外見か? 首を傾げる。 「別に… 晋作(しんさく)みたいに『モテた事』もないし? そうだな、うん。 『普通』だろうか? でも… あまりそうだな。 容姿は… 考えた事もないか? それは所詮、外見だろうし? その人の『一部』だろう? だったら、あまり… 深く考えてないか?」 晋作(しんさく)はまた驚いた顔をした。 「やっぱりか!? それはつまり、学生時代でもだろ!?」 私はまた驚く。 「そう、だな? 『普通』にしてただろ? それに… 私はいつも『晋作(しんさく)』と居たし? 学生の頃もそうだが… 最初からだが、晋作(しんさく)だけじゃないか。 他からだって、そんな事は… 聞いた事もないんだが?」 晋作(しんさく)はまた驚くが、すぐにまた目を閉じた。 「これは… そうか… 俺が『規制』したのもあるか? だから誰も彩香(さやか)に『容姿』すらもか? だが、それでも… あれだけの数の『対処』を俺が? でも、おかしいぞ? あの数は… もしかして…」 私はまた疑問を言った。 「対処?」 晋作(しんさく)は目を開けると、また私を見る。 どうした? 何を対処したと? 「彩香(さやか)に言っておくぞ? きっとな。 俺以外に誰も言ってないかもしれないがな?」 「うん? 誰も言ってない?」 私も少し疑問のまま、晋作(しんさく)を見る。 「もう、俺もまぁ、目立つかもしれんがな? 彩香(さやか)はな、充分に『綺麗』なんだぞ? 俺だって最初は『常に言った』筈だが… そんな彩香(さやか)がだ。 『普通』に優しく接したら、男はどう思うか判るか?」 私が綺麗? 確かに晋作(しんさく)だけは言ってたか? でも… 他に言われた事もない。 それに男が? 「いや、私は… 『綺麗』でもないだろ? 『普通』だろ? 晋作(しんさく)の方が… 皆は見てたし? 男がとかは… 良く判らないが? でも別に皆、『同じ』だろ? だったら『同じ』にするのが… 『普通』だと思うが… 何か、間違えたか?」 「それか!!」 晋作(しんさく)が大きく言ったのに私はまた驚く。 私は晋作(しんさく)を見る。 また目を閉じていた。 どうしたんだ!? 急に、何が? 晋作(しんさく)を見ると何やら呟いてるが? また小さ過ぎて… 良く聞こえないが? 「そうか。 それで… あんなにも。 どんなに広めても。 『規制』すらしてもあれだけの数… それを彩香(さやか)が? そうすれば、そうなる。 これはそう。 誰も彩香(さやか)にか? 言わなかったのもあるか? その上に、俺か? 俺だけか? だからか? でも、俺だって言ったが? 気付いてない? 更に今でもか? その上で? だからあの数か!? 何度もだったが。 彩香(さやか)が? そうなるだろ? でも無自覚にか? その上で俺だけ? だからか。」 私が不思議に見てると晋作(しんさく)は首を横に振った。 そして私の目を見ると言われた。 「良いか? 彩香(さやか)、俺は何度も言ってただろ? 彩香(さやか)はなぁ。 『綺麗』なんだと。 それでだ、綺麗な上に、彩香(さやか)がだぞ? 優しく接したら、男なんてすぐにだぞ?」 私は首を傾げる。 晋作(しんさく)にまた疑問だけ言った。 「すぐにって何がだ?」 晋作(しんさく)は驚いてまた首を横に振った。 「彩香(さやか)が『優しく』接したらだ。 男なんて、すぐに『勘違い』もする!! その上でだ、更にと『近付く』だけだぞ!? それに… 俺は何度も『彩香(さやか)は綺麗』だと言っていたぞ? どうして『そこ』は考えない?」 私はそれでまた考える。 「だが… 『晋作(しんさく)』以外に、私は言われた事もないぞ? でも… 晋作(しんさく)が『優しい』のは知ってるからなぁ。 それで言ってるだけだろう? それに『男』と言われても… 私は『晋作(しんさく)』しか、見てこなかったが?」 急にまた私にと晋作(しんさく)がキスをしてくる。 舌も絡め取られる。 「んぁっ、ふぁ、んんっ。」 唇が離れて、私は息をする。 そのまま私はまた急に抱き締められる。 「あぁ、もう本当に、俺、充分過ぎるだろ。 判ってたが? こんなに? 本当に、ただ『俺』だけを? ずっと? ただ『俺だけ』を見てくれるのは… 『彩香(さやか)』だけだなぁ。 それでも『俺』を? 今でも『俺だけ』を? あぁ、本当にもう…」 私は晋作(しんさく)の顔が見えない。 「ど、どうしたんだ? でも、晋作(しんさく)は『皆が見てた』だろ? どうして、そんな…」 「いや、彩香(さやか)は気付かなくて良いんだが… そのままの『彩香(さやか)』で充分なんだが… 俺はもう、ずっとなぁ。 もう、俺、また、我慢?」 うん? 我慢? 何をだ? 私を優しく少し離すように。 でも晋作(しんさく)は両腕で腰に手をまわしてくる。 私はそこで晋作(しんさく)の顔を見る。 凄く嬉しそうな顔で笑う。 「いや、今日はもう俺。 凄く嬉しいだけだ!! ちょっと、俺、また夜まで我慢する。 今夜はちょっと、俺、もっと頑張る?」 私はまた『意味』には気付いた。 「あ、え? いや、その我慢は… 少し違うんじゃ…」 「うん? 我慢しなくて良いのか? なら、今から…」 私はまた驚く。 首を横にどうにか振る。 晋作(しんさく)はまた嬉しそうに笑う。 「なら、俺、我慢するぞ!! でも、今夜は、俺、頑張る。」 「え!? いや、あの… それは、頑張るのか? でも…」 ************************** その日の夜は、確かにいつも以上だった…
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