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最終話:『二人』で本当の幸せになる為に。
ふむ。
私は、まぁ…
『 一条彩香』になったが…
最初にもう…
また晋作がだったな?
ルートまで計算したらしく…
全ての手続きを1日で終わらせたが。
それでも…
何も変わらない日常でもあるな?
どうにも?
実感が湧かない…
まぁ、そうなるのか?
どうなんだ、これは?
流石に私だって…
結婚は初めてだし?
いや、考えてもいなかったし?
『普通』すら知らんか?
でもあれからずっと晋作の方が…
なぜか、嬉しそうでもあるのは判る。
これで?
本当に良いのか?
**************************
とある日。
家事も終わったなぁ。
晋作から渡された『仕事』も…
昨日、終わったか。
ふむ。
でもまだ昼前なんだが…
私はでも、一応?
『妻』なんだろうが…
何も変わらんな?
何か『妻』として、やる事はあるのか?
少なくても、妻なら晋作…
もう『夫』か?
違和感しかまだない響きだな?
でも、それを助けるべきなのが普通か?
だがなぁ…
私は取り敢えず、先にリビングの方へ向かった。
すぐに見つけた。
私は少し様子を見る。
晋作がまたソファに座って、携帯で何かしてるな?
また仕事だろうが…
私は前から、『それ』には気付いてるが…
邪魔するのも…
良くないよなぁ?
そう私も考えながら、晋作を見てた。
少しすると、晋作も私に気付いた様子で笑う。
「彩香、もう家事は終わったのか?」
私は少しまた考える。
晋作の顔を見た。
「彩香?
どうかしたのか?」
不思議そうな顔になった晋作が私に聞いてくる。
取り敢えず、聞いてからにしよう。
私は晋作に側にと近付く。
スッと晋作の顔にと手を伸ばす。
「なぁ、晋作?
家事なら、私には簡単だが…
晋作の『仕事』ならまだ、手伝いが出来るぞ?
もう私の分は、終わってもいるが…
晋作は、『今』すらも『仕事』だろ?
私が出来るレベルの『仕事』は…
少ないのか?」
晋作は凄く驚いた顔でだった。
「彩香?
『今』と言ったな…
どうしてだ?
それに、彩香だって…
手伝いや家事で、充分に『仕事』しているだろう?」
私は一応、頷く。
でもなぁ…
私は首を傾げる。
晋作を『見てる』から…
どうしても思うのもあるんだが…
「まぁ、確かに。
自分の食費分ぐらいは稼げてるかなと思うが…
晋作は、でも…
『いつも』だろ?
確かにまぁ、無理はしてない様子にも見えるんだがなぁ。
その『携帯』で、常に『連絡や指示』を出してるんだろ?
詳しくは判らんが…
でも、晋作の方が『仕事が多い』し?
私の場合は…
晋作が調節してる『専属』だから、何も問題すらないが…
私がもう少しぐらいなら、可能かなと。」
晋作はまた驚いた様子をした。
「彩香…
どうして、そう思う?
別に、俺は何も…」
私は晋作を見る。
そんなに驚く事か?
すぐ判るが?
「うん?
だってなぁ。
その晋作の『携帯端末』だが…
私もまぁ、詳しいかは判らんがなぁ?
でも今まで、そんな『携帯』は、見た事もないぞ。
メーカーすら、それ、判らんだろ?
それに前にもだが、晋作は言ってたんだが…
『普段から家に居ても何にも問題ない』のは、その『携帯端末』もだろ?
他でもまぁ、『こっちの仕事部屋でも操作可能』とも言ってたからなぁ。
だったら簡単だろ?
それに内容は判らなくても、まぁ、名刺すら『多い』とも言ってたし。
それだけ『セキュリティを厳重』にしてるんだ。
普通なら『情報漏洩』を防ぐ為に、『晋作のは専用端末』にしてあるんじゃないのか?」
晋作はまた動揺する様子をした。
「彩香は…
いつだ?
それに…
ずっと、気付いてたと?」
私は考える。
「いつから…
いや?
『正確な日』は、ないな?
ただ、『晋作』を見てれば判る。
後は言動か?
だが、決め手になったのは…
あれか?
まぁ、でも…
私には『企業内容』か?
『案件』か?
何を言ってたのかはまぁ、サッパリ?
私には判らんかったが。
でも、まぁ…
あの『単語』だよな?
普段から晋作は、『連絡』を皆と取り合ってるんだろ?
それは簡単だったが。
後は…
『案件』も、『情報』も、『提携』も、『全て』と。
言ってたじゃないか。
つまり、『晋作が動かしてる』んだろ?
しかも『この家』から『可能にしてる』んだろ?
まぁ、あの『仕事用の家』には、一回しか入らなかったから…
あの部屋しか見てないが?」
すぐ晋作は気付いた様子で、また驚きながらだった。
「あの四人を、俺が呼んだ時にか!?
それで!?
それで気付いたのか?」
私は不思議に思う。
何に気付いたと?
「いや?
気付いて?
何がだ?
さっきも言っただろ?
あんな短い内容じゃ…
私には『理解』出来なかったと。
でも、皆が『理解した』らしいとは、言ってたがなぁ?
『案件の内容』は…
私にはサッパリ判らんかったぞ?」
晋作は首を横に振って、目を閉じた。
またすぐに目を開けて私を見た。
「つまり、彩香は…
あの話の『内容』ではなく、その『単語』で、更に『俺の言動』からだな?
普段から、『俺だけ』を見ててした『判断内容』が、『仕事内容』をだな?」
私は首を傾げる。
「まぁ…
そうにも、なるのか?
でも…
具体的な仕事内容は、判らんが…
別に『あの時だけ』じゃないぞ?」
また晋作が驚き、でも少し不思議そうな顔になった。
「あの時だけじゃ、ないだと?」
私は考える。
「そうだな、うん、まぁ…
最初の…
仕事の手伝いか?
あの『仕事部屋』に、一緒に入ったろ?
その時、晋作が言ってたじゃないか。
『数十社ぐらい』と。
『提携してる』と。
しかも名刺も『多い』ともだが。
そうなれば簡単だろ?
かなりの数の『案件』が多いのかぐらい、判るだろ?
それだけ『企業秘密』や『情報』を知るんだろ?
晋作自身も言ってたぞ?
『俺が管理してる限り、セキュリティは安全』って。
つまり、それだけ『情報』を『管理』してるから。
この家を晋作が『厳重』にしてるんだろ?」
晋作は凄く驚いた顔をした。
「あの二回目に入った『仕事部屋』の時からか!?
それを既に、気付いたと!?」
私は不思議に思いながら、首を傾げる。
「うん、まぁ…
『普通』に考えれば、そうなるだろ?
それからか?
晋作を見てれば…
確かに『仕事部屋』にも行くがなぁ。
常にその『携帯端末』を、晋作が持ってるじゃないか。
それで何かしてるなら…
『仕事』だろ?
その後に四人が言ってたからか?
なら、その『携帯端末』でも、『連絡』すら出来るんだろ?」
晋作は慌てる様子でだったが。
自分の携帯を見てから、また私を見た。
「それは…
まぁ、確かに『連絡』は出来るが…
普通は、ただの『携帯電話』ぐらいにしか判らない筈だが…
『俺専用』だと、それで気付いたと?」
私は最初の頃を思い出す。
「あぁ、最初は、そうだな?
確かに普通の携帯には見えたか。
私はiPhoneだし?
他の端末なんだろうなぐらいか?
でもまぁ、Androidには私も詳しくなくても…
どの携帯端末にだって、普通は『メーカーのロゴ』なり、必ず何かあるぞ?
それすらない、何もないし?
そんな見た事もない『携帯』なんて…
晋作が、あの『仕事部屋』で『提携』をか?
それだけの会社としてるなら、普通の『携帯端末』じゃないだろ。
つまり、『仕事用の端末』だろ?
まぁ、どうやってそれを作ったかは、判らんが…」
晋作は凄く驚いた顔をした。
「それを…
まさか…
あんな前から?
彩香は気付いてたのか?」
私は不思議に思う。
「それは…
『普通』に気付くだろ?
晋作が驚く方が不思議だが?」
晋作はまた驚き、首を横に振った。
そのまま目を閉じた。
「だからか…
そう言えば、彩香は良く、俺に聞いてたな?
『また仕事か』と。
だから、『忙しい』と、あの時すら…」
晋作を見てると、目を開けた。
また私の方を向いてだった。
「彩香は、『あの時』にも言ってたな?
井の頭公園に行く前にだ。
『普段から忙しい俺の邪魔はしたくないだけ』だと。
だからだな?
あれすら『俺の為』にと。
既に『気付いてた』から、言ってたのか?」
私は少し思い出す。
「まぁ、別にあの時は…
それも勿論あるが…
『仕事部屋』にと、普段より『時間も長かった』からか?
なら、忙しいんだろ?
それに『可能性』だけなら、数えられないだろ。
仕事内容も…
もし『企業情報』なら、尚更、晋作は私からは『避けるのが普通』だろ。
内容がそれなら、当たり前だからな。
でも、あの晋作が『仕事』で苦労する印象はないから。
『晋作の親関係』だろうと。
私は思ったが…
違うのか?」
晋作はまた凄く驚いた顔をした。
少し考える様子をしてからすぐにだった。
「確かにあの時は…
俺の親を捕まえるのに『時間』は使ったが…
それでか…
それだけで、『俺の親』だと、気付いたからだな?
だから、また、俺が『勘違い』をさせたから。
彩香が『離れよう』と、井の頭公園にか。」
晋作はまた首を横に振って、目を閉じた。
「だからか、俺がまた…
それで彩香が、泣いたのか…
更にアイツが言ってた『意味』にもなるか?
確かに、また、これは俺の『致命的なミス』だろ!!」
私は晋作の反応に気付く。
「晋作?
あれは私も悪かったんだぞ?
私は『違う事』も考えたからだが…
晋作の、まぁ、でも…
私も井の頭公園に行く前に言ったか?
うん?
その時はまぁ、『違う事』も考えてたか?
だが、まぁ、『晋作』をだったか?」
晋作は目を開けて私を見た。
「違う事だと?」
私は晋作の顔を見る。
少しその顔を見て、思い出して考える。
これは…
言わない方が、良いか?
これは晋作には…
どちらにも…
晋作がすぐにソファから立ち上って、私の腕を掴んできた。
「彩香!?
待て、今もまた『俺の為』にと。
考えてるだろ!?
駄目だ、それは違う!!
もし、本当に『俺の為』だと思うならだ。
それはこれからなら、尚更違う!!
俺と彩香は、もう『結婚』してるんだぞ!?
それなら、これから先は『俺の為』じゃない。
『二人』でだ。
常に『二人で共有』して、『二人の為』にとしないとだぞ?
それを『俺だけ』が知らないのは、おかしいだろう!?
なら、彩香が言う事は『俺達の為』になるんだ。
それを俺が知らないのは、また彩香をだ。
俺は彩香を、泣かせる事なんて、したくないぞ!!」
私は驚いた。
常に?
二人で共有?
二人の為?
私が言うと、それが?
私はでも、疑問だけを聞いた。
「それは…
結婚したからか?
だが、それは…
『晋作の為』にもなると?」
晋作はまた首を横に振って、私に強く言ってきた。
「彩香が言う事は『俺の為』にじゃない。
今後、一緒に居る『俺と彩香の為』にだ。
これは全く『違う意味』だぞ!?
彩香はもう、俺と『全てが同じ』なんだ!!
『俺の為』にと動くのは、間違えている。
これからは、そう、ずっと俺と彩香の『二人の為』にだ!!」
私はまた驚く。
全てが同じ?
これからは…
二人の為?
私は少し考える。
「私が言えば…
晋作はまた、苦しくなるのではないか?
それは…」
晋作はまた少しだけ首を横に振ると、今度は私を引き寄せてくる。
私は驚いて晋作の顔を見る。
その時に気付いた。
その目は…
「もう、それが彩香の『泣いた理由』なんだろう?
なら、俺がもう既に『した事』だ。
俺がそれで『苦しくなろう』とだ。
既に彩香がもう、それで『苦しんだ』から泣いたんだろう。
その『苦しみ』を、なぜ『二人の事』なのに。
彩香だけが『一人』で苦しむんだ?
彩香が苦しんだなら、俺も『同じ』事は当たり前だ。
だから言うんだ。
これからは俺もだ、彩香を傷付けない為に。
それに彩香も、俺がそう。
傷付けない為にと、お互い『共有』する事だ。」
私は晋作の顔を見る。
その目は…
そう、あの強い目だった。
「今でもまだ、彩香は『俺の為』にと。
迷ってるだろう?
けど、これからは違う。
何かあるなら、『二人』で、『一緒』にと、それが正しい。
そして判らない事もだがな。
『苦しみ』だけでもない。
『喜び』もそうだ。
だからこそ、『一緒』に、『幸せになる為』にと。
一緒にお互いの『幸せを願い』ながら、側に居るんだ。
俺は彩香を愛してる。
そして彩香もだと、俺は信じてるし、もう俺はそれを聞いた。
だからこそだ。
これからは『二人が同じ』だ。」
私はまた少し驚く。
お互いの…
幸せの為?
苦しみも?
喜びも?
そう、私も晋作に言ったのを思い出す。
『お願い』としてだ。
私が伝えた、そして、そう私は『お願い』として晋作に言った。
私は幸せは…
『本当に愛した人が、笑って幸せになってくれるなら』と。
そして『その愛した人は晋作なんだ』と。
だから、『ずっと願っていた』と。
私は晋作の顔を見る。
晋作は何も言わないけれど…
その強い目は…
**************************
私は涙が零れた。
「晋作が…
言った言葉を…
私があの時に言ったから、晋作が言った。
『俺の幸せには、彩香が居なければ、絶対にない。
それは断言出来る事だ。
だから、それを忘れずに、彩香も居て欲しい。』
それは確かに、忘れないし、嬉しかったけど…
でも…
晋作は…
気付いてなかった…」
晋作が驚きながら、でも私の涙を拭う。
「俺が、気付いてないと?
それは何だ?
それが今もだろう?
俺が今も、気付いてないから。
また彩香が泣くのだろう?」
私は目を閉じた。
少し首を横に振った。
「私はあの時…
嬉しかったのも本当だが。
その前に、私は聞いた…
晋作は…
『孫』を期待されてる事も…
判ってた事、だ…
だから、私では『駄目』だと…」
私の涙を拭いながらも声は聞こえた。
「彩香…
確かにその前、彩香自身が言ったな?
『これはもう、どちらがとかは、もう関係ない』ともだが…」
私はでも目を開けられなかった。
それでも涙がどうしても零れる。
「晋作の『願い』なら…
私が、全て、叶える事だって…
出来たのに…
あの『言葉』は…
『私以外』でも、変わらないと…
晋作が、気付いてなかった…
だから、前とは『違う方法』で、私は…」
「また、俺が、彩香をそれだけ。
傷付けたんだろうが…
俺は、彩香に言った事は『本心』だぞ?
どうして…
俺の『その言葉』でだ…
それを教えてくれ。」
私は目を閉じたまま、声だけ聞いた。
それは苦しそうな声だった。
だから迷う。
でも…
それはもう…
「その言葉は…
『彩香』の部分を…
『他の人』に置き換えれてしまえば…
『全てが叶う』と…
だから…」
私は目を閉じたままだったから声しか聞こえない。
でも晋作の声が僅かに聞こえるだけだった。
「それを…」
私はそう、あの時。
公園で考えた。
「晋作の、苦しそうな声を。
私が、前に傷付けたのだと…
だから言った…
でも私が…
あの時に、言わなければ…
それも間違えたと…
だから、前とは、違う方法を…
もう、晋作が、苦しまない方法を…
だから、『誰か代わり』をと…
考えた時…」
私は続きを言いたくなかった。
あの時、そう、私はそれを考えた。
でも勝手に、今と同じ。
涙が…
もう言いたくない。
もう考えたくない。
私は…
また、『一人』に…
私は目を閉じたまま首を横に振った。
もう、それは…
嫌だ!!
その時に力強く私を抱き締めてくる感覚がした。
でも目は開けられずに、私は声だけ聞いた。
「すまなかった…
俺がまた、あの時の『言葉』すら…
もっと、考えれば…
それに俺がまた『時間』をかけ過ぎた…
彩香を悩ませる事も、悲しませる事も。
心配させて、不安にさせる事も。
こんなに、また傷付けて、泣かせる事も。
何も、なかったのに…
また、俺は…
10年前と、同じ『失敗』をしてたんだな…
それを彩香が、どうにか耐えてた事にも…
俺は、気付けなかった…
これでまた彩香が、10年前と同じに…
もし、消えてたら…
それはもう…
ただ、『俺自身』が許せなくなるだけだ!!」
私は少し目を開けた。
ここからだと…
晋作の顔が見えない。
「晋作…?」
抱き締める力が少しまた強くなるのが判る。
「すまなかった…
もう、彩香が泣いた『理由』は充分、判った…
二度と俺は彩香を。
他の誰でもないんだ。
これはもう、『彩香』だけなんだ。」
私をソッと、少し離しながらも。
晋作は私を両腕で腰にまわすと支え、私の顔を見てくる。
私も晋作の顔が見えた。
それはまた苦しそうにも見える。
私はでもその顔は…
どうにか手をソッと晋作の顔にと少しだけ触れる。
晋作は少しだけ笑うけれど、目をまた閉じた。
少し首をゆっくりと横に振る。
目をまた開けてから私を見て言った。
「俺が、もし苦しそうに見えるなら。
それは彩香が、もう苦しんだ事だ。
だから、今だけは、それは気にしなくても良い。
それはもう充分、彩香が苦しんだ意味と『同じ』だ。
俺はそれも含めて、理解もした。
彩香を泣かせた事にも、謝りたい。
だから、彩香が泣いた『理由』もだが…
さっきの『俺の言葉』を、俺はこの場で『修正』したい。」
私は少し首を傾げる。
晋作の顔を見る。
晋作はそのまま目を閉じた。
「俺の幸せには、『今この場で俺が抱き締めてる彩香』だけだ。
俺には『今、目の前に居る彩香』でなければ、永遠にあり得ないと。
それは『この場に、目の前に居る彩香』が俺と一緒でなければ。
絶対にないと、俺は断言出来る事だ。
だからそれを忘れないで、俺の側にだけ、変わらずに居て欲しい。」
晋作はそう言うと目を開けて嬉しそうに笑った。
私もまたそれを見て、また『意味』も判った。
だから私は嬉しくて笑う。
スッと軽く晋作も私にキスをしてくる。
でも嬉しそうに笑ってまた言った。
「もう、俺は他の誰でもない『目の前に居る彩香』だけを愛してる。
だから俺の『幸せを願って』くれるなら。
彩香も俺と『同じ』に、『一緒に二人で幸せ』になると、誓ってくれないか?
どんな事があっても、何があっても、俺にはこの場に居る『唯一の彩香』にだけだ。
俺は今、『目の前に居る彩香だけ』を愛してる。」
私は『晋作の幸せ』とずっと願ってきた。
だから、そう、私が出来る事なら、何でもしたかった。
私は自分の幸せは、そう、晋作と『同じ』だ。
だったら、それは嬉しいだけだ。
だから嬉しくて笑う。
「あぁ、私もそうだ。
本当に愛しているのは『晋作だけ』なんだ。
今、この場に居る、目の前に居る『晋作』だけ。
ずっと変わらずに愛してるんだ。
それと『同じ』でずっと『願っていた』のもだ。
だから、同じだなぁ。
それで『一緒に二人で幸せ』になると、私も誓う。」
スッと軽く晋作も私にキスをしてくる。
また凄く嬉しそうに笑った。
あぁ、そうか。
ずっと愛してるのも変わらない。
ずっと願ってた事も変わらない。
本当に私は『晋作』だけを、『愛してる』からこそ、願い続けて居られるのか…
それと『同じ』なら、私はこんなにも嬉しい事なんてない。
だから、せめて私も…
スッと軽く私は、晋作にとキスをした。
私は嬉しくて笑う。
晋作は、また少し驚く顔をした。
でも、また目を閉じて首を横に振ってから、目を開けた。
凄く嬉しそうに笑って言った。
「あぁ、俺はもう…
彩香だけなんだ!!
その彩香が、そうやって嬉しそうにだ。
一緒にずっと居られるのが、本当に嬉しいぞ!!」
私はまた笑う。
スッと軽く晋作も私にキスをしてくる。
また凄く嬉しそうに笑って言った。
「俺…
もう、我慢が限界になるぞ!!」
私はその『意味』には、若干気付いた。
でも、今日はそうかもしれないか?
また私は、スッと軽く晋作にとキスをした。
嬉しくて笑いながら言った。
「今日だけは、晋作?
我慢はしなくて良い。」
晋作は凄く驚いた顔をした。
でもまたすぐ嬉しそうに笑って言った。
「彩香から!!
本当か!!
本当に俺、良いのか!!
もう、俺、今日?
今?
それは今日だけ!?」
私もその『意味』にも気付いた。
でも少し考える。
だから笑って言った。
「今日は『特別』かなぁ。
ずっと我慢は良くないからかぁ?
でも…
これから、いつでも、ずっと一緒なら…
今日だけは、そう、また『特別な日』にしよう?」
晋作はまた驚く顔をした。
でもまたすぐだった。
私を抱きかかえて言った。
「あぁ、そうだな!!
俺、もう、今日はずっとだな!!
でもそう、これから毎日!?
うん、そう、なら良いか?
もう、それでも、俺、充分過ぎる!?
いや、それでも彩香からだぞ?
それはちょっと?
いや、もっと欲しい!?
こんな嬉しい『許可』を!?」
私は若干、動揺する。
「し、晋作?
今日はだぞ!?
他の日もだが、少し、考えて…」
晋作を見る。
でも凄く嬉しそうに、そのまま移動もしながらだった。
「あぁ、判ってるぞ!!
彩香の身体も、俺は考えるぞ!!
でも、俺、まだまだ元気だし!?
そう、大丈夫!?
もっと、平気!?
俺、でも、彩香を考えながら?
うん、可能だな?
それに、そう、うん。
彩香とだったら、問題ないな!!
いくらでも、大丈夫だな!!
うん、俺、もっと、頑張る!!
いや、違うな、頑張れちゃう!?
そうだな、うん、俺、いくらでも可能な!!
全部、任せろ!!
俺、もう、全力で、頑張れる!?」
私は『意味』に気付く。
全力!?
今まで以上!?
結局、主寝室のベッドで本当にだった。
晋作の全力は、もう…
**************************
ただ、翌日に晋作が先に気付いた事だった。
私も驚いた。
晋作も若干、それには驚きもあった様子だが。
私はそれを見て、嬉しくなった。
だからまた少し笑って、晋作に『提案』した。
それにはまた晋作も嬉しそうに笑って『同意』した。
これは本当に『偶然』が重なったのもあるのだが。
昨日が7月10日だった。
『二人で一緒に初めて決めた事』が出来た。
それは『結婚記念日』は入籍日ではなく…
『7月10日』にしようと、その変更だ。
私は嬉しくて笑う。
晋作もまた嬉しそうに笑う。
私は本当に、これからきっと。
幸せになると信じて、そしてずっと変わらない。
あぁ、私はずっと願ってた事が。
そうだなぁ。
晋作を愛したからこそ、願ってたんだ。
それが叶う事は考えてこなかったけれど。
今ならそうだなぁ。
晋作と『一緒』かぁ。
『二人』でずっと同じだと、『二人』で同じ幸せを願って。
『二人』で一緒に愛し合って、幸せになるんだ。
それがきっと、『本当の幸せ』なんだろうなぁ!!
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