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迷いを消す為にもする『本当の意味』を。
夜は殆ど、毎日のように、私は晋作に翻弄される。
今日もだった。
また、そう。
晋作の方から先に動く。
私は素直にそれには反応してしまう。
晋作なら、良い。
そう思えて、今だと抵抗したり、否定も出来ないぐらいにだった。
そう、今日も。
また先にと、晋作が動いてキスをしてくる。
舌もだった。
「んっ、あっ。んぁっ。」
それでもと、何度もキスをしてくる。
舌も絡めながら、更にだった。
「んっぁ、んっ、ぁっ。んっん。」
唇が離れて、それで私はまたどうにか息をするのもある。
そしてまた、優しくもだ。
嬉しそうな顔でだ、私にと言ってくる。
「あぁ、彩香。
愛してる。」
その動きにまた、私は全てが翻弄されてしまう。
そんな日々がもう、変わらないのもあった…
**************************
私は自室の窓から外を眺めた。
今は少し『仕事部屋』に行ってる晋作だが…
だったら、少しは戻らないだろう。
私もようやく…
少しは『この家で』も問題はないぐらいには動けるけれど。
それもあるのかなぁ。
少しの『一人』の時間。
最近は少し、余裕も出たからかな?
また考える。
この夢は…
いつ、覚める?
いや、でももう…
いつでも良いぐらい、『充分な時間』だなぁ。
私は内心、笑う。
これが『夢』か…
私は浮かぶ感覚を。
それをどうにかでも抑えた。
ここに来てから。
そう、私は…
今は、晋作だけとしか、話してないけれど…
でもそれは…
晋作と居られるのは嬉しいけれど。
やっぱり、仕事だってあるだろう。
だったら、これからは?
私を求めてくれるけれど。
望んでくれるけれど…
『ならもう、そんな誤魔化しは止めるんだ!』
前に言われた晋作の言葉を思い出す。
私が、私を誤魔化しているか…
それは…
間違えては、いないかもなぁ。
そうじゃなければ、こんな夢みたいな生活が?
普通にある気は、しないからかぁ…
また考える。
『また、気付いてないのか。』
私は気付いていない事…
何が…
でも、それは…
私の中では出てる『これ』をどうすれば良いのか…
でもこれは本当に良いのか?
結局、私は…
晋作に何も出来てないのも、変わらないだろう?
私はどうすれば良い?
でもあれだけ、夜を…
**************************
「彩香?
珍しいな、自室に居たのか?」
私はいきなり声が聞こえて驚く。
すぐに振り向いて見る。
晋作が不思議そうな顔に気付いた。
「あぁ、いや、何でもない。
ただ、今は…
自室に居ただけだ。」
私はどうにか動揺を隠してから、また外を眺めた。
今、顔は見せない方が良いか?
でも…
「彩香、今…
少し、変だったな?
何か気になってるのか?」
「少しだけだ…」
私の肩を掴んで、また晋作が私を見てくる。
私はまた少し驚いた。
晋作の顔を見る。
不思議に思っている顔だ。
私はまた視線だけを外して言った。
「なぁ?
私は…
この『夢』はいつ、覚める?」
そんな私にだった。
また先にと、晋作が動いてキスをしてくる。
舌もだった。
「んっ、んんっ。」
唇が離れて、晋作は私にまた言う。
「彩香。
これは夢なんかじゃない。
今のもか?」
私はまた考える。
「…だって、『変』だろう?」
「変?」
私は晋作の顔を見る。
少し…
いつもと違うか?
私はスッとまた晋作の頬に触れた。
「あぁ、だって。
私が?
どうして『ここ』に居るか。
そう…
『本当に、晋作が幸せになるなら』と。
そう言った後だった。
それも『ここに初めて』来た時だったか。
でも…
それは、『いつも』だった。」
晋作の方がまた少し驚く様子だったが。
またでも不思議な顔をするのを判った。
そして言われた。
「いつもだと?」
私はそうだな、忘れてもいないな…
「あぁ、最初に出した『私の答え』だった。
私の事を忘れても良いと。
私以外でも、別の誰かを愛して…
私はもう会えなくても良いと。
晋作がまた『誰か』と。
そう、愛した人と一緒に『幸せ』なら…
私はそれで良いと。
ずっとそう、『いつも』だった。
晋作が『幸せ』になるならと…
そうやって、過ごしてきたのに。
どうして、そう。
私が、『ここ』に居る?」
晋作が若干、また驚く顔で言った。
「彩香?
俺を、『ずっと』だったからか…
それが、『いつも』と…
だったら、『今』は…
俺が『目の前』にいてもだな。
何でそう思うんだ?
何かあるからだろう?」
あぁ、そうだった。
私はそう、思い出しながら、そのまま言った。
「私は…
晋作が言ったな?
『悲しい顔をさせたくないと思うならで良い』と。
そう、晋作がだ。
先に言ったんだ。
私は考えた事だ。
晋作が言った事を考えたからだった。
更にそう。
『気付かない』からだと。
だったら、そう、『私が気付いてないからか』と。
『それに気付けば、晋作は幸せになれるか』と。
『晋作がまた悲しむのか』と。
そう、考えた時に私が出した事だった。
その言葉を、私はそう、晋作にと言ったからだ。
『本当に、晋作が幸せになるなら』と。
そうしたら、私がそう、『ここ』に住む事になった。」
晋作の方がまた少し驚く様子をして、少し考える様子をした。
でもすぐに私にと言った。
「彩香。
俺は『その前』だ。
俺が言った事も覚えてるだろう。
あの時、俺は『その前』にも言ったぞ?
『俺の為』だと思うなら。
俺から離れる事だけはしないでくれとな。
俺はそれで、絶対に『幸せ』なんかならないと。
断言出来るとも、言ったぞ。
他にもあるだろう。
彩香に俺は何度も言ってる。
俺は彩香をと。
そして彩香も俺だけだとな。」
私は晋作に触れたまま、思い出す。
「あぁ、そうだな。
でも、それからだ。
その日から『ここ』にだな?
でも…
その日の前から『夢』だったら…
全てが『消える』だろう?」
晋作の方がまた驚く様子をした。
でもすぐにだった。
また強い目でだ、私にと言った。
「夢なんかじゃない!!
だから、もう俺は言った筈だ!!
彩香は『自分自身すら誤魔化そう』と俺が判ってると。
もう、そんな『誤魔化し』は止めるんだと!!
俺はもう、彩香を離すつもりなんてない!!」
私はそれにまた何も言えなくなる。
でも思い出す。
あぁ、でもそれもか?
それも『消える』のだろうなぁ…
あぁ、でも、そうか。
だったら、もう私は夢でも…
**************************
そんな私にまた先にと。
晋作が動いてキスをしてくる。
何度も舌すら絡めてくる。
「んっ、んぁ。っん。」
唇が離れて、私はまた息をする。
晋作は私の手を握ってから移動しようとする。
「え?」
けれど一気に抱き寄せるようしてからだった。
また私にキスをしてくる。
何度もだった。
「んあっ、あ、んあ。」
唇が離れて、私はまた息をする。
でも何も言わずにだった、晋作は私を抱き抱えた。
「え?
し、晋作!?」
私は簡単にそのまま主寝室のベッドの方へと降ろされて、気付く。
「あ、でも!?
んんっ!?」
また晋作が動いてキスをしてくる。
何度も舌すら絡めてくる。
「んっぁ、んっ、ふぁっ。」
唇が離れて、それで私はまたどうにか息をする。
そしてまた晋作を見る。
強い目のままでだった、私はそのまま言われる。
「俺はもう言ったな?
俺が離さない、そして俺が止めるだけだと。
それすらも『誤魔化す』なら…
俺がまた、動くだけだともだ。
そして、俺がそれは止める!!
夢だなんて、もう、俺すら考えたくもない。
俺はもう、ずっと『彩香』だけなんだ!!」
私は何も言えなくなる。
でも、どうすれば良いか判らない。
若干、首を横に振った。
晋作の手が、身体にと触れてくるのに気付いた。
私は抵抗しようと若干動くが、すぐに先にとだった。
晋作が動く。
「んあっ、ふぁっあっ。んぁ!!
まっ、んっ。んっあっ!?」
また晋作が動いてキスをしてくる。
何度も舌すら絡めてくる。
唇が離れて、それで私はまたどうにか息をする。
そのままで言われる。
「もう、俺は絶対にだ。
俺自身、それはもう考えたくもない。
そして彩香も俺を選んでる事も、俺は知ってる。
もう、俺は言った事だ。
どんな事をしてもだ、俺が止めると。」
私はまた晋作からのキスを受ける。
更に弱い場所ばかりへと刺激をと動かしてくる。
私はどうしても、ビクリと反応してしまう。
唇が離れる。
私は、どうにか息をする。
「もう何も考えさせない。
俺はもう彩香を、離す気もない。
まして、『消える』なんて事は…
絶対に、俺は『全て』を止める。
俺がそれは、もうどんなにでもだ。」
晋作が簡単に私の服を脱がせながらも刺激してくる。
もっと身体にと、的確に刺激まで。
晋作の方が常に先にとだった。
舌も、手も、指も使いながら、私の身体の弱い場所ばかりを責めてくる。
「あぁ!?
ふぁ、ん、あぁ!?
んぁ、あぁっ。ぁっあ。んんっ。」
そして何度もキスを…
更にと、激しく、舌までもが絡め取られる。
それでも更にだった。
「ぁ。んんっ。んっ。ふぁ。」
唇が離れる。
私は、どうにか息をする。
身体がもう、すぐに反応ばかりする。
「そうだ、もう俺しかいないんだ。
誰より俺が彩香を知ってる。
だったら、そう、もう…」
「ぁ、ふぁ、ん、あぁ!?
んぁ、あぁっふぁっ。」
「もう何も考えさせない。
彩香は、俺だけだ。」
また、全てが晋作の動きに反応するのが判る。
その動きにまた翻弄される、更にまた私の中に指を入れてくる。
「ぁあっ!!んっ。あっあぁ。」
「あぁ、もう充分だ。
俺だけだ、それでも誤魔化すなら、もっと身体にも。
俺を刻み込むだけだ。」
服すら全てを脱がされて、晋作の勃っているのを…
私にと愛液を擦り付けるように動く。
更にと、もっと何度もキスをしてくる。
「んぁっあっあっふぁ。
んぁっ。んんっ。んっ。」
唇が離れる。
私は、どうにか息を、それでも晋作は動く。
指を抜いて、またすぐにだった。
晋作が勃っているのが私の中へと入ってくる。
「あぁっ!!
ふぁん。あっ、んあぁっ!!」
「もう俺は、あんな思いは…
それに彩香が、あんなのは…」
晋作が私の中でも激しく動かす。
それでもと、常にだった。
弱い場所ばかりへ刺激し続けるのもだった。
「ぁっあぁ!!
っんあ、あっ!
んぁっ、あぁっ。んぁっ、あぁ!!」
「そうだ、感じてるのが判る。
俺は、彩香を離したくない。
絶対に、それだけは…」
晋作はそれでも激しく動かしながらもだった。
それでもまた私に与えてくる。
「ふぁっ、ぁぁ!!
んぁっ、あっ。あぁっ!ふぁあぁ!!」
そして私に何度もキスもしてくる…
もう、身体がどれにでもビクリと反応すらしてしまう。
常に晋作が動く。
「ぁっふぁう。んあっ!!」
もう私が何も考えらない。
けれど、それでもだった。
息もどうにかするしか、もう…
「あぁ…
そのままだ…」
晋作が中に出した。
「ふぁあ!!」
それすらも私は、敏感に感じてしまう。
どうにか、息も整えてようとする。
晋作が中から抜いて、また私を抱き締めながら言った。
「どんなに誤魔化しても、それだけは止める。
俺がもう、全て…」
私はもう意識も薄らぐ。
「消えるなんて事すら、させない。
俺がそれは…
彩香を、失いたくない!!」
私は僅かに薄らいだ状態で声を聞いたが。
もう全てを手放した。
**************************
ふと目が覚めた。
私は少しボンヤリとする中でだった。
「起きたか、彩香?」
私はまだ、やはりボンヤリともする。
あれ…
私を晋作の方がまた先に抱き寄せるように、身体を支える。
「すまない、彩香。
一方的過ぎたな…」
あぁ、そうか、確か…
「晋作…
あぁ、でも、私は晋作なら…」
私に軽くキスをするだけで、ソッと抱き締めるようにだった。
晋作の方が言ってくる。
「少し、強引過ぎたな。
でも、もう、俺すらも考えたくない事なんだ。
俺はもう、彩香が居なくなるなんて…
考えたくもないんだ。
だから、頼むから、俺まで『夢として消さない』でくれ。
もう俺は、彩香以外、誰も愛せない。」
私は少し思い出す。
「あぁ、そうだなぁ。
あれだと、私がだなぁ。
晋作は悪くない。
私が、悪かった…」
少し私を抱き締める力が強めながらだった。
晋作の声は聞いていた。
「いや、俺が強引だった。
でも、もう、俺を『一人』には、しないでくれ。
俺はな、誰よりも、彩香だけしか…
彩香は知らないだろうし、俺も言った事がないがな。
俺はそう、もう最初だ。
高校の時だ、彩香を俺が気付いて、それで声をかけるまでだが。
俺は見てた、だからそれを知った時だな。
もう本当に嬉しかった。
どうしても、惹かれて俺が声をかけるのにどれだけ考えたかなんて。
彩香には、判らないだろうなぁ…」
うん?
高校の時?
「あぁ、初めて、晋作が声をかけてきた時か?
あれは確かに、驚いたなぁ。」
私は若干、思い出して、笑う。
「あの時、私はそうだなぁ。
まさか、声がかけられるなんて、考えてもいなかったから…
確かに驚いたか?」
私をソッと、少し離すように。
けれど晋作は私を両腕で腰にだけ手をまわして支える。
私は晋作の顔を見る。
若干、嬉しそうな顔だった。
「あぁ、そうだ。
凄く驚いてただろ?
彩香は俺を見てるのに、どうしてか『自分の事だけ』は。
見てないんだよなぁ。
それも気付いたのもあって、俺があの時は、まぁ。
かなり勇気か?
いや、かなり考えてだが、声をかけたんだぞ?」
「うん?
考えて?」
晋作は笑った。
「あぁ、そうだぞ?
もうなぁ、彩香を俺が気付いた時なぁ。
まぁ、俺もあの歳で、どうするかだな、若かったのもあるか?
どうにか頑張ってたぞ?」
「晋作はでも…
いつも、周りにも優しかったじゃないか。
だから、皆が見てたが?」
私は疑問だけ言った。
「まぁ、そうかな…
でもまぁ、俺はあまり?
それは彩香に気付いて、それからは更に見てないか。
それとな、彩香がこうして『迷う理由』を…
俺が、『間違えた』のは大き過ぎる…
だからもう、俺から『大事な話』をするが…
今は、平気か?」
私はまた疑問になって晋作の顔を見た。
この顔は…
困ってるか?
違うか?
「どうしたんだ?
どうして、そんな顔をする?
大事な話と?」
私は晋作を見てると、少しまた考える様子だったが…
目を閉じて、深呼吸をした。
そして目を開けて、私の目と合う。
「彩香に、俺は謝る事なんだ。
そしてこれはもう、俺が『完全に間違えた』からこその『誤解』がある。
俺がな、時々、彩香に言っていた『望み』なんだがな。
あれは若干、嘘も入ってるだろう事だ。
だから、あれは俺の『本当の望み』じゃないんだ。」
私は驚く。
嘘?
いや、若干?
私は晋作を見ながら、でもどうにか言葉を探す。
「つまり…
本当の望みは違うと?」
晋作を見ると、少し考える様子でだった。
また目を閉じた。
「確かに、俺が言った『望み』だったが。
嘘はまぁ、言い過ぎるか。
それを彩香が『誤解』してると思うからだが。
俺の予測だ。
前に俺が彩香に言った望み。
『いつか一緒の子供や家庭を』と。
俺は言っただろう?
だが、あれの望みの『本当の意味』だな。
それをどうにか言うのに、考えるのに時間を使ったせいで…
約10年か、あんな事になるなんて思ってなかった。
きっと彩香はな。
俺の望みが『子供と家庭』だと思ってるだろう。
けれど俺の『本当の望み』だ。
それはな、その前にある『言葉』だ。
『いつか一緒』の部分だ。
だから、俺が最初から言ってる『望み』でだ。
『子供と家庭』は付属だ。
『本当の望み』は、最初から変わってない。
『彩香といつか一緒』にと。
俺が望んでいた『本当の意味』だ。
だから誤解が出て、彩香が姿を消した時だ。
俺がどれだけ探したか…」
私はまた驚いた。
そんな…
いつも言っていた意味は、じゃあ…
晋作の方を見てると、目を開けた。
そしてまた目が合う。
「そう、最初の頃、俺達がまだ『学生』だっただろ?
だから、『その後』も考えてだった。
最初からの俺の望みだ。
それは『彩香といつか一緒の子供や家庭を』が正しい。
最初から『彩香以外』の子供や家庭なんて。
俺の『本当の望み』じゃないんだ。
彩香が見つからなくて、確かに多少、他も考えた。
でも駄目だった。
逆にもう、『彩香』を思い出すばかり。
それがもう、余計にだった。
だから、俺はまた『彩香を予測』した。
だから、俺は『独身』を選んだ。
それでも探しながら、もう諦めかける中でだ。
ようやく、『彩香』を見つけられた。
どうにか俺が、それでまた『彩香』をと。
だから最初、彩香に言っていた『望み』だ。
学生でもなく、社会人としてか?
それである程度の基盤を作ってからだ。
それから『彩香へ求婚』してからの、『先』にある事を言っただけだ。
最初から『彩香』が居ないなら、『俺の望み』は、意味なんてない。」
私はもう驚いて何も言えなかった。
晋作はそれでも、どうにかと言う様子で言った。
「すまなかった…
俺があの頃。
まだ学生だ、将来が明確でもないのに…
それなのに求婚なんて出来ないと。
それでも、どうにか彩香をと繋ぎとめたくて言ってた事だ。
俺がそれを言っていたから、彩香を『誤解』させたんだ。
だから、すまなかった。
もう、俺の望みは判っただろうが。
最初から『彩香』だけしか、考えてなかったんだ。」
「それは…
でも、私が間違えて…」
晋作は首を横に振った。
「彩香は、何も悪くないぞ?
俺が悪い。
最初から『正しく』言っていれば、こんな『誤解すら』出なかった。
更に言えば、俺は社会人になってからだ。
俺も急いでた事で致命的にだ。
彩香が、あれだけ『無理』をしていたのに。
気付くのが遅れた事だ。
俺なら気付けた筈なのに、それすらも見逃した。
更にあの後、俺が時間を一旦、置いた事だ。
どうにか軌道修正の『答え』として、出すのに時間がかかった。
そうして『彩香』が消えた時だ。
もう俺の『完全な致命的なミス』でしかない。
これだけの致命的なミスを、俺は…
正直に彩香に言えなかった。
今更、後悔しても仕方がないが。
俺がもう、完全に悪いだけなんだ。
だから彩香は何も悪くない。
だから、すまなかった…」
私はそれに全て意味が繋がった。
どうして『私』をと言った。
他の女性ならと、私が確かに誤解したのも。
でも、学生でそれは言えないだろう。
だったら…
私はスッと手を、晋作の頬に触れる。
晋作とまた目が合う。
私は少し笑って言った。
「晋作は、悪くない。
それに『意味』は判った。
でも、晋作だけが悪い訳でもない。
私があんな『無理』をして『身体』を壊さなければ…
晋作も望みは『全て』叶った。
さっき言った、付属だと言った『子供』も『家庭』も。
晋作の手には入った望みを壊したのは、私だ。
だから、晋作が悪い訳じゃない。
それに、誤解だとはいったけれど。
私がいきなり、行動をしなけれな、いくらでも変わった。
晋作が悪い訳じゃないんだ。」
晋作はそこでまた少し驚く様子だったが。
それでも首を振って大きく言った。
「それでも俺は、納得できない!!
彩香の『身体』だけじゃない!!
あんなずっと、『心』にすら傷付けた!!
俺が最初、間違ってなかったら。
こんなに彩香を、苦しめる事にもならなかった!!
もっと早く俺が見つけられていたら、また違った!!
そんな俺が、彩香に、また。
どうにか『選んで』欲しくて、見つけた時すらもだ。
正直には話せなかった!!
言ってしまえば、もう『彩香』を失うだけだと。
俺が言えなかっただけだ!!
今でも俺は、彩香の『優しさで救われてる』だけだ!!」
**************************
私は晋作がもう、下を向いて、若干震えてる事に気付いた。
でも…
晋作の理由は…
当たり前だろうなぁ。
学生で、確かに『将来』を考えて…
判らない未来での中にある。
そんな『望み』を、言える訳がない…
『いつか一緒の子供や家庭を』と。
確かに晋作は言っていた。
あれの答えが…
それは『彩香といつか一緒の子供や家庭を』か。
もう、『子供』は確かに無理だが…
私は少し考える。
うん、よし!!
これなら、きっとだ!!
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