どう想われてます?

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「あっ、やあっ……ヤダってば……もっ……」  早川さんに丁寧すぎる愛撫を繰り返されて、私は必死でシーツを掴んで身を捩っている。  ニヤリと笑みを見せた早川さんは、やっぱりとても意地悪で……つま先からジリジリと私を攻め始めたの。大きくてゴツゴツした手のひらと指先が肌をなぞっていくだけじゃない。彼は唇と舌でも、ずっと私を焦らしている。  触れて欲しい部分には決して触れない、その近くまで指先が来ているのに。 「それヤダってばぁ……んあっ、あっ……分かってるくせに、意地悪っ!」 「だから、俺にどうして欲しいのかみぃが言えばいいんだって。簡単だろ?」  何が簡単よ、そんな事は私が言えない性格だって分かっててやってるんでしょ?だって……もう一時間はこうして早川さんから焦らされっぱなしなのだから。  それでも黙って耐えていると、うつぶせにされて今度は背中から攻められる。私の弱点の耳には彼の唇が、そして背中には手のひら。 「いつまで我慢出来るかな?俺は楽しいからいいけど。」  何が楽しいのよ、それは貴方だけでしょ?どうして早川さんはここまでして、私にそんな言葉を言わせたいのよ? 「このサディスト!意地悪、変態……きゃあっ!」  手が出せないなら口だけでも、と早川さんの悪口を言って見たけれどもそんなに効果なんてある訳なくて。それどころか項をカプリと噛まれてこっちの方が悲鳴を上げてしまう。
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