不安……なんです。

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「いつまでも子ども扱いしないで、私はもう大人の女なのよ。」  早川さんがそんな昔のことまで覚えてくれていたことが嬉しくて、照れ隠しでツンツンした態度を取ってしまう。こんなだから私は、容姿も中身も可愛げが無くて…… 「ふうん、じゃあ……」  「え?」と、間抜けな声が出た瞬間早川さんから二の腕を掴まれグイっと引き寄せられる。そのまま唇に柔らかな感触…… 「これで大人の女の扱い……だよな?」  驚き、思わず手のひらで唇を抑える。なんでよ、何でこの人は駄目って言ってるのに私なんかに何度もキスするのよ? 「ふざけないで、どうせこんな事は誰にでもしてるんでしょう?私は……」 「はい、みぃ。あーんして?」  スプーンを差し出されてつられて口を開けると、口の中に温かい何かを入れられた。これはカルボナーラのソース?口の中で広がるソースの味を確かめる。 「凄く……美味しいわ。」 「だろ、いつかみぃに食べさせようとかなり練習したからな。」  彼の言葉に私は赤くなる顔を隠したい衝動にかられるの。  意地悪なくせに優しくて……「好きだ」とも「愛してる」とも言わないくせに、私をどこまでも甘やかしてくる。  本当に、何がしたいのよ早川さんは……私をこんな風に戸惑わせたりして。
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