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序章
遥か神世の昔。
男神と女神の交わりによってこの天都国は生まれた。
美しく緑豊かなこの国を、神々は人に治めさせることに決めた。
だがそれに異議を唱えた者がいた。
滅びの神である。
人に天都国を治めさせるや否や。
神界を二分する戦いの末、姉弟神天照と月読によって滅びの神は討たれた。
“いつか人が神への畏敬の念を忘れた時、必ず我は甦る”
滅びの神が残した呪いに抗うため、神々は天都国の何処かに神宝を封じ、天と地に姿を変えた。
人が神の力を借りる時など来ないようにと願いながら。
時は流れ、王のもと、民は豊かな暮らしを謳歌していた。
その一方で領地をめぐる争いは絶えず、支配する者とされる者、富める者と貧しい者が生まれ、いつしか人は神への畏敬の念を失いつつあった。
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