しらせ

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しらせ

目を覚ますと、わたしは病院のベッドの上に居た。心配そうな夫の顔を見て、なぜか安堵する。また、一人になってしまうような、気がしていたから。 「おめでとう、あゆみ。妊娠だって!」 ……妊娠した。わたしが? 「父さんの生まれ変わりかも。なんてな」 「そうね。そうかも、しれないわね?」 嬉しいはずの出来事なのに、素直に喜べない。わたしの胸は、不安でいっぱいだった。 人との繋がりの薄いわたしに、満足な子育てが出来るのかと。
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