彼女の傷あと

3/3
前へ
/3ページ
次へ
 木村の傷跡を、見た昴は木村のことを本当に好きになってしまった。 過去の男は、酷すぎる、傷跡、持病があるだけで逃げるなんて。 昴の気持ちは、いろいろなことを想像した。 昴が帰る日、木村が東京駅まで見送りに来た。 昴が乗る東北新幹線はやぶさ35号が、二人の時間を邪魔してくる、新幹線ドアが閉まり、昴と木村は、遠距離になってしまった。 新幹線は、二人のおもいを無視しながらどんどんスピードを上げていく。 昴は、窓の外を見ながら、木村との休暇を思い出した。 そして涙が溢れてくる。  青森の家に着く頃は20時を超えていた。 木村と連絡を取り合いその日は床につた。 翌日、昴は彼女との結婚を本気で考え始めた、まだ付き合って2ヶ月なのにもう結婚の話。 かなり早いが、木村のことを考えれば遅くないのかもしれない 1年後、木村は持病の悪化により、入院生活になった昴は、木村の家族から余命宣告を聞き、頭の中が真っ白になった。 余命宣告・・・半年・・・ このまま手術をしないと生きられない 昴は、結婚を決めた。 その日の家に、木村の家族に挨拶をした。 常識では考えられない異例の行動、木村の家族はもちろん反対。 娘がこんな状態なのに結婚の挨拶なんて けど、昴は必死にお願いをして、結婚の了承を得た。 市役所に行き婚姻届をもらい、昴と木村のサインをした。 そして、結婚指輪を渡した。 それを、市役所に提出した。 病院に戻る昴、木村は涙を流しながら「ありがとう、昴」といった。 木村は手術をした、昴からのお守りをつけて 半年後、木村は手術と昴のおかげで回復して行き、ようやく退院した。 昴と木村は、異例な行動の結婚が今でも思い出になっていった。 二人の幸せは、余命がない永遠のもの
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加