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「そんなにしたいの?」
うりうりと頬をつつかれる。化粧落ちるからやめて。その意味を込めて手を払う。
「とっとと帰って欲しい」
「え、傷つく」
「勝手に上がり込んでおいてそれはないでしょ」
するならする。しないならしない。帰るなら帰る。てか、帰れ。
セックスするのは好きだけど、この男はなんとなく嫌いだ。妙に女々しくて、まだ彼女だと思い込んでて、なのに、自己中で。
「でも、会いたかったし」
「連絡してくれたらそれなりに準備できるじゃん」
「あ、毛の処理とか」
「馬鹿」
今日の下着の色を思い出しながら、ケンジを睨み付ける。こういうデリカシーのないところが嫌い。なんだかもう全部嫌いだ。なんでセフレになったんだろう。体の相性が良いからか。そうかそうか。
付き合っているときは、男らしくてかっこいいと思っていたのになぁ。どこで間違えてしまったのだろう。こんなにも情けない男になってしまっていた。
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