6人が本棚に入れています
本棚に追加
4月1日。
また、この季節がやってきた。
今年はまだ、桜が咲いている。
俺は後、1年で卒業。
先生と同じ空間で勉強して、部活して、そんな時間が後、1年しかない。
寂しいのかな、まだ実感がないからか、俺の心はすぐに潰れそうな空き缶のようだった。
俺はバスケの大会で、県優勝を果たした。
学校では一躍有名人となった。
もともとバスケが強い学校ではあったので、人気はあったのだが今回ばかりは爆発したような盛り上がりだった。
俺は大会中プレーに真剣ではあったが、やましいことを考えていた。
この大会で優勝したら先生が誉めてくれるのではないかと・・・。そればかり考えていた。
最低だ。
欲が出てきている。
先生と少し接点が出来たからと、舞い上がっていた。
バスケの大会ですっかり学校の人気者になり、朝から女子生徒に囲まれていた。
俺はそういった行動は理解ができない。
一時の感情でよくそんなことができるなと思う。
俺は先生にずっと一筋だからかな。
最初のコメントを投稿しよう!