喪失感

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カタカタとキーボードを打つ音が途切れることなく飛び交うフロア内。 納期に間に合わせるため一心不乱に企画第3課の連中は仕事を勧めていくため雑談の一つも聞こえてこない。 仕事熱心な奴等だな。 そんな3課を眺めながら思った事はこれだけ。 俺とはまったく関係ないからそれだけしか思わない。バカみてぇに仕事してお偉いことで。 そんな熱量なんてとっくの昔に消えてしまった。 スーツをきっちり着用してる奴等とは違い作業服の俺を見て逆に何とおもうんだろうな。 「じゃあ交換終わりましたんで失礼しまーす」 誰も俺の声なんて聞いちゃいねぇだろうが緩く挨拶残してフロアをあとにした。
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