君は僕の季節

睦月という名の愛しい人

六月と一緒にぼんやり過ごす正月。なんだかんだ楽しいんだけど、クイズ番組がつまらない。
芸能人とか、クイズ王とか、予選勝ち抜いた一般人とか、色々な人がクイズしてるだけの番組を何故元旦のゴールデンタイムに放送するだろ。やるならせめて夜中にしてくれ。
「これ何時までやるの？」
「23時50分」
「そんなに？」
六月は黙っていた。集中しているのか、ムカついたのか。
「クイズ番組ってそんなに需要あるのかな？」
「クイズ好きは一定層いるし、年齢が上の人は教養番組が好きなんだよ。お正月でも若年層は大体Netflix見てるから、テレビ局も今はそういう人にターゲットを絞ってるんだろ」
なるほど。素早く的確な分析だった。
そしてとにかく黙っていろと言う圧を感じた。
俺は更に寂しくなってこたつに潜り込んだ。
テレビなんぞ見てないで六月に構って欲しいという気持ちもあるけど、正直言うとクイズが分からないのが1番寂しい。
芸能人が楽しく番宣するような簡単なクイズ番組もあるけど、六月がみるのは本気のクイズ番組だから、正直俺には内容が難しいすぎる。