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少し経つと、再びカグヤドリームは息子の体を舐めはじめた。2022は『くすぐったいよ』と笑うと、母はまじめな表情のまま言う。
『我慢しなさい。もうじき…カメラマンが来ます』
『カメラマンって…写真を撮る人?』
『そうです』
2022は少し考えた。
『ああ、中央競馬に書類を提出するんだね。名前はまだカグヤドリームの2022かな?』
『ジュニアの名前なら、偉い人たちが話し合いをしていましたよ』
その言葉を聞き、2022は怪訝な顔をした。
『ここの牧場の偉い人たちって牡馬に変な名前つけるんだよね。他の馬みたいにツバメお姉さん任せにしてくれないかなぁ?』
『ツバメお姉さんも気まぐれだから、カグヤ何とかという名前になってしまうかもしれませんよ』
冗談っぽくカグヤドリームが言うと、2022は笑った。
『そうかな。カグヤジュニアなら…個人的にはアリだと思うけど』
『では、写真撮影が終わったらツバメさんにそう伝えてみればいかがでしょう?』
『そうだね。グランパアルタイル、カグヤジュニア、サイレンスアローの3つから決めてもらおうかな』
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