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ドドドは父として面目を失ったと言わんばかりに潮紅していたが、息子のカグヤドリームの2022は極めてクールだった。その瞳が、泳ぎ始めたドドドの姿を映している。
彼はその優れた頭脳を持ってドドドの脚力の分析を開始した。
『なっ…!?』
『どうした?』
『いや、何でもないよ…』
カグヤドリームの2022の頭脳がはじき出した答えは、自分の後脚2本が、彼の前脚1本、それも利き脚とは反対の左脚と同じパワーという衝撃的な結果だった。この力量の違いは泳ぎの差となって表れている。
彼が流れに逆らって10メートル泳ぐ間に、ドドドは16メートル進んでいた。ドドドの方が体が大きいため水の抵抗を強く受けるわけだが、大きな船が巨大なエンジンを積んでいるのと同じで、ドドドのパワーの方が一枚とは言わず何枚も上手だ。
その姿に圧倒されながらカグヤドリームの2022は思い出した。ドドドが引退したのは5歳の秋。今のドドドの実年齢は10歳と1か月ほど。
引退してなおこれだけの力を持っているのだから、G1タイトルを6つ制した駿馬の偉大さにカグヤドリームの2022も畏敬の念を感じずにはいられなかったようだ。
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