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家に到着をすると、車一台を止められる大きさの家の右横にある小さな駐車場に車を停車させた。伊織は車を降りると哲雄に先導される形で家に中に入る。哲雄の家は、一階部分が二十人が入れるカウンターがある作りとなっており、四人掛けや二人掛けの机も並べてある。
店内には趣がある家具が置かれ、レンガ調の壁紙も相まって伊織は落ち着くと感じていた。店内にはBGMとして哲雄セレクトのクラシック音楽が流れており、都会の喧騒を忘れてしまいそうになる。
「どうだ? 落ち着くだろ? 結構常連さんもいるんだぞ」
そう言って哲雄はカウンターに座れと伊織に言い、自身はコーヒーを作り始めた。伊織はその隙に店内を見渡すと、やはり店内に入った時と同じように落ち着く雰囲気を感じた。
「ほら、この店でよく頼まれるコーヒーだ」
「いただきます。 あ、良い匂いがする……」
伊織は哲雄から出されたコーヒーの匂いを嗅ぐと、とても落ち着く匂いがした。一口飲むと、苦みがあるかと思ったが甘みを伊織は感じたのでコーヒーは奥深いんだなと感じた。
「どうだ? 美味しいだろう? 俺の自信作の一つだ」
「凄い美味しいです。 コーヒーは初めて飲みましたが、凄い美味しいです!」
伊織の感想を聞いた哲雄は、微笑して飲んだら家に入るぞと言う。伊織は分かりましたと言って、コーヒーの味を楽しみながら飲み干した。
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