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外を眺めるのを止めた伊織は、リビングに降りた。そこには既に哲雄の姿はなく、カフェに入った人たちの接客をしていると考えた。伊織は一階に降りると、そこには店の半分に客が入っており、哲雄は注文を聞いて急いで料理を作っていた。
「結構大忙しみたいだ……俺も手伝うか!」
伊織は手伝うと決め、料理を作っている哲雄に話しかける。
「おじさん! 俺も手伝うよ! 何すればいい?」
「な、何でお前がここに!? 手伝わなくていいから、上に行ってろ!」
「これからお世話になるんですから、これくらいさせてください!」
「お前……」
伊織のその言葉を聞いた哲雄は、負けたよと伊織に言う。そして、作り終えたオムライスを三番テーブルの人に渡してくれと言ってきた。
「分かりました!」
伊織はそう言い、オムライスを持って三番テーブルのテーブルに置いた。伊織は料理を置く際に、お待ちしましたと言い、置いた。
「ありがとう。 おじさんをあまり困らせるなよ」
そう言って料理置いたテーブルに座っていた、スーツを着ているサラリーマンの男が伊織に言う。
「ここのマスターの料理は美味しいからな。 君も後で食べてみるといいよ」
「あ、はい。 ありがとうございます」
「こっちも持って行ってくれー!」
「今行きまーす!」
伊織はそう言い、炒飯を指定されたテーブルに置いた。それから二時間手伝っていると、外が夕暮れになってきていた。
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