中学校

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 冴えない妹と人気者の姉。  そんな差別的な認識が中学で定着して一年が過ぎた頃、私たちの運命が大きく変わる出来事が起こる。  いや、これは運命が大きく変化する前兆、虫の知らせだったのかもしれない。  中学二年の五月某日。  私、天野真琴はクラスの男子に告白をされた。  告白してきたのはクラスでも目立つグループにいる男子の佐々木翔悟(ささきしょうご)。  爽やかな外見で運動神経が良くサッカー部のエースをしている。彼目当てで試合の応援に来る女子が多いのは私の耳にも入ってくるほど有名だ。  彼とはよく目が合うことがあって会釈をすることは多々あったけれど、まさか私に好意があるとは思わなかった。  なぜそんな人がわざわざ私みたいな女子を。  校舎裏の中庭に呼び出された時、いたずらじゃないかと疑った。  でも彼の視線は真剣なもので、顔を赤くしながら好意を伝える姿にいたずらだと疑った自分を恥じた。  男子から向けられた初めての好意に私は返事を上手く返すことができず、とりあえずその場は彼の告白に小さく頭を下げお礼を言うことしかできなかった。
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