一夜の過ち

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一夜の過ち

バサッ …えっ?!私寝てたの?! 高崎絵里子(たかさきえりこ)は咄嗟に起き上がると異常に具合が悪いことに気づく。 うぅ…頭痛い。 めまいもするし… 天井くるくる回ってる。 そういえば私って何してたんだっけ 二日酔いなんてしないタイプなのに… ストレス発散しましょう! とか言って みんなで呑んでたのは覚えるけど それ以降全然覚えてない… ズキン ズキン…うっ はぁ… というか、本当痛いなぁ… 酷い頭痛でちゃんと開けられていなかった目を こめかみを擦りながら開けると みたことのない部屋にいることに気づく。 ん?ちょっと待って いや勘違い?いや、勘違いにしたい… ………………ここどこ?! 「……うぅ…………うるさい。」 てか、誰ですか?! 見たくない見たくない 現実逃避現実逃避 私、思ってるだけで声出てないはずなんだけど うるさいの?! それもそれなんだけど、ちゃっかり私の横にいる人はだれ?? しかも えっと、考えたくないけど私…裸?!?! さっきからスースーするなぁとは思ってたけど まさかの全裸だよ? こんなことってある?こんなのあれだよ。 漫画とか小説とか、酔っ払った勢いって…現実になんて起こらないって思ってた…… 全く覚えてないよ。 あぁどうしよう… しかも…初めてだよ 分からないわけないよね… 乱れるベッド 床に脱ぎ散らばる着ていた洋服たち しまいには使用済みであろうコンドームの空袋 多分だがここはラブホテルという場所だろう 通りで見たことのないところな訳だ 目で見る現実に唖然とする 「ど、どうして…」 またこの男性全然動じてないよね… 状況おかしいんだから驚くとかしないのかな ふと男性を見ると   黒い短髪 綺麗な鼻筋 整った顔 「あれ…私こんなイケメンと… でも、この人どこかで…………」 ダメダメこんな状況に 一夜と共にした人の顔にキュンとしちゃ あまりにも綺麗な顔だったため 見惚れていると 「あぁ……頭痛てぇ。 さすがに飲み過ぎだな。」 そう言いながら頭をさすり起き上がる。 男性は近くに置いてある黒縁メガネをかけ スマホを見る。 「あっ……」 えっ……ちょっと待って そのスマホケースも見たことあるし 私の中では有名人ですよこの人 「どうした? 俺の顔になんか着いてるか?」 綺麗な左薬指にバッチリ指輪… 猫のイラストが書いてあるスマホケース! そんなの持ってる人なんて 私の周りに一人しかいないじゃんか! まさかのまさか!! わ、私そんな愚かなことを… 「おいおい……顔が真っ青だぞ。 大丈夫か高崎?」 「名前呼んだらだめ!! 課長ーーーーーー!!!」 絵里子の声はホテルの部屋に響いていた
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