第二章 僕はカフェへ君と…。

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今はまだ自分の進むべき道は見えていない。大学の講義を受け、それが自分にとってどう未来につながるかまったくわからない。だけど、受験勉強の時はまったく勉強できなくなったのに、大学の講義はちゃんとすんなり自分の記憶に入ってくれた。前期試験のための勉強も出来たし、結果も悪くはなかった。 「いろいろなことが重なって、文乃は逃げてしまったのかもしれない。だけど逃げることって、いけないことじゃないと僕は思う。その結果さ。文乃は今、自分にとって新しい最適なスタートラインに立てたんじゃないのかな?」 自分にとって、新しい最適なスタートライン? 私はそんな眩しく輝かしく聞こえるそんな地点に立っているの? 「それにさ……」 優人が暖かい表情で微笑んでくれる。 「文乃もそれを、認めたっていいんだよ?」
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