15人が本棚に入れています
本棚に追加
「おじさんが、天使さま?」
……そうね、10歳児からみれば27歳成人男性はオジサンですね。
訂正するのはダセぇと思って、オレは大きくうなずいた。
「そういうコト。窓閉めるから入らせてね」
いつまでも窓を開けていると、この子の部屋がクソ公衆便所臭くなっちまうからな。
開いているスペースに体を滑り込ませ、素早く窓を閉めた。
超狭い。
痩せ型とはいえ190オーバーの体格に2メートル四方の小部屋は狭すぎる。
少女はずっと、明るいグリーンの目をキラキラさせながらオレを見ていた。
自分で編んだのか、お下げにしたブラウンの髪はいびつな形をしている。
たぶん、ごく普通に生きてきた人間なら、この少女を見て可愛らしいと思うんだろうな。
だが、オレは真っ当な生い立ちじゃねぇ。
だから、目の前のターゲットがかわいいなんて、これっぽっちも感じなかったぜ。
最初のコメントを投稿しよう!