15人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
さっきもちょろっと言ったが、近隣住民に騒ぎを気づかせないのは本当に重要で難しい。
もちろん、アレな組織のアジトが住宅街のド真ん中にあるなんてことは今までの経験上ないから、少々の物音で通報されるってわけじゃないんだが。
銃声の一発や二発じゃ誰も騒がないが、さすがに三発も四発も続けば不審に思うだろ?
なんだなんだって様子を見にきて、流れ弾に当たってお亡くなり……なんて事態になったらどうなるのか、さすがのオレ様でも恐ろしすぎて想像できねぇ。
ウチの上司、死ぬほど怖いからな。
人間じゃねぇし……人のこと言えないけど。
とまあ、こんな感じで人を殺してオマンマ食う毎日だと、心も荒んでくるわけだ。
だが、そうじゃない仕事もある。
いいや、殺しには変わらねぇよ。
どこまで行こうがオレ達はクソ殺し屋だ。
誰かを殺さずに給料をもらえる業務なんて無い。
だがな、どちらかというとキレイな仕事ってのも、ないわけじゃない。
キレイな殺しだ。
ある日の話をしよう。
最初のコメントを投稿しよう!