泣き虫
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「バ、イ、バ、、」 「先生、薫が、薫が今!」 「どうしたんですか?」 「喋ったんです!」 彼が薫の手を握ると、薫は涙を流した 植物状態になってから10年間何の反応も見せなかった薫が、 彼はその涙を指でそっと拭ってやった それでも涙は溢れてくる 「薫っ薫っ」 本当に、涙が枯れてしまったあと、薫はそっと息を引き取った。 彼に手を握られたまま
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