少女散文

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「ベランダ」 9月とはいえまだ夏の日差しが暑い。 私は教室のベランダの、その切り取られた空間で本を読むのが好きだった。 「熱中症になっちゃうよ」 ふいに声がしたと思うとラムネの瓶をおでこにちょこんとあてられる。 二人隣同士会話もなく並ぶ。 ぷしゅりと瓶を開ける。 懐かしい、透き通る夏の忘れ香がした。
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