少女散文

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「パフェ」 切ない甘さ編 パフェはまるで何層にも重なり合った感情のようだ。 「私、絵の勉強をしたくて、ずっと憧れの学校があるの。もし受かったら県外に通うことになるんだけど…」 そう目の前の彼女は言う。いつかこんな日がくると思っていた。 離れたくない、夢を追ってほしい、そもそも引き止める資格は私にはない。 「そうなんだ、応援してる!」 やっと一声絞り出す。まるで自分が空っぽになったような感覚の中、ただ時間がすぎていく。 夏の昼下がりの中、パフェが静かに溶けていった。 「パフェ」 幸せの甘さ編 「私たちつきあおっか」 昼下がりの喫茶店の中そっとアイスクリームをひと匙掬うと、まるで呼吸をするように彼女は言った。 「考えたんだけどあなたと一緒にいるのが一番楽しいの。たぶん、これから先もあなた以上の人は現れないなって。だから、誰よりもずっと一緒にいたいなって」 静かに目と目が合う。 当たり前のように毎日一緒にいた。これから先もそうだと根拠のない夢を見ていた。突然のことに心が揺らぎつつも、その提案はまるで秘密の共有関係のようでどきどきとした。 幾重にも重なった思いが広がるように、パフェが静かに溶けていった。
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