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第十八章:司祭の再契約
ロシュの頰についてしまった堕落の証を消す方法に頭を抱えていたオーギュは、更に上の立場の大司聖が居を構える聖座の間へと足を踏み入れていた。
普段は高齢の為に滅多にお目通りが出来ないが、臨時を要する案件の為に急遽面会を願ったのだ。
ロシュはその付着した証を公衆の面前で晒す訳にもいかず、塔に缶詰状態でデスクワークを強いられている状況。
「完全に外に出られないとか鬼ですか!」と言いながら、彼は半泣きで溜まった仕事に専念していた。
別に鬼のつもりでそう命じた訳では無い。
むしろ、自分が勝手に操られていたのだから責められても困るのだ。
あなたが悪いんでしょうと突っぱねた後、結局は彼の尻拭いの為に自分が動くしか無い事に嫌気が差していた。
大聖堂の最奥に位置する聖座の間は、立入禁止区域の範囲内にある。
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