先生の好きな通りに

我が家

時雨さん、我が家が好きみたい。私が家事を終えたときに鉛筆の音が聞こえた。「ちょっと動かないで」と言った。
私の何が良いのかさっぱり分からない。
見られていると思うと身体が暑くなる。
時々「その表情いいね」という優しい声に気持ちがふわわんと軽くなる。なんて居心地が良い。一通り終わったらしい。
「ありがとう。お疲れ様。ちょっと疲れたでしょう。それとも他のこと考えていたかな」
私が何故と言うより先に唇に暖かい感触。
静かに優しく触れていく。なんかぞわぞわした感覚へ。