蜜月

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蜜月

私の哀しみを聞いた涼が時雨に仕返しをする と言った。そして時雨の代わりに涼が私をそっと優しく抱く。 「幸の髪の毛サラサラだな。いい香り。 癒される。あの馬鹿兄貴どうしてるのか」 その頃時雨は美鈴に呼び出されていた。 「私の今の望みは貴方に沢山愛されたい。 貴方に誰が居ても私を貴方の一番にさせて。 今宵は良いでしょう」 「あのさ、そういうの虚しくない。自己中心的だな。僕は君のこと詳しく知らないし今後は 会わない。僕には大事な人が居る。君のお陰で気づいたよ。ありがとう。さようなら」 僕は寒空のなか、満月に見守られるなか家路に向かう。
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