相合傘

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そう言われて首を左右に振る。 すると櫂に髪を触られた。 「へぇ……珍しい」 「別に、珍しくない」 「中学で呼び出されまくってイライラしてたのは、どこの誰だよ」 「それは櫂もでしょ」 しばらく櫂と見つめ合っていると、私のスマホと櫂のスマホが同時に音をたてた。 どうやら休憩時間が終わりらしい。 「じゃあ、またあとで」 「うん」 「叶絵」 櫂に手を引かれて抱き締められる。 驚いて固まると櫂が口を開いた。 「俺以外の男に絶対ついて行くなよ」 「!!」 「自覚ないけど、お前はすげぇ可愛くて美人なんだから。結構盗撮されてるから気をつけろ」 そう言って櫂は私の手を握って校舎へ歩き出した。 私、顔 赤くなってないかな? ドキドキして、なんだか櫂が私の彼氏みたいで。 櫂が私にしてくれる心配がとても嬉しい。 ……相合傘、出来て良かった。 そんな事を考えながら私はクラスに戻った。 ~相合傘~ .
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