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全ての始まりは高校二年の秋だった。俺とレイとセイジの三人は紅葉で色付き始めた森の中、ある一隻の宇宙船を発見した。この森の中にある広大な草原にその船はまるで誰かの帰りを待っているかのように存在し、遠くから一見するとその船は大昔に海洋船に取り付けられていた錨という道具の様な形をしていた。
気がつくと俺たち三人はあの船に導かれるかの様に足を船に向けて歩いていた。なぜ、ここに宇宙船が置かれているのか。三人揃って考えることは同じだということだった。
「ワタル、あれは見るからにアクア社のアンカー級民用船だな。でも所々改造が施されているようにも見える」
船好きのレイが興奮した様子で俺に話をする。彼によると、あの船は二十年以上前にアクア社という有名な造船会社が主力製品にしていた物で船好きの間では愛好家が多いのだそうだ。
「で、なんでそんな物がここにあるんだ? 」
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