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「お前ってやつは」
セイジが呆れたような顔をして一言呟いた。俺も心の中では同感だった。
こうなれば、中を隈なく見てみよう。俺とセイジはそう考えてレイの勢いに身を任せて船内へと入った。中に入ってすぐの通路を見ると内装は外側に比べて損傷や汚れらしきものは少なく、想定していたよりかは綺麗な状態だった。俺たちはまず、入ってすぐ正面に掛けてあった船内図を確認した。
「なるほど......、個室が四つに、ラウンジが二つ。操縦室と機関室がそれぞれ一つか」
「どうやって探索するんだ」
「三手に別れるのはどうだろうか? 」
俺たちはセイジの提案で三手に別れて探索を始めた。俺が個室四つを、レイが操縦室と機関室を、セイジがラウンジ二つを見ることにした。
俺は通路を渡って個室が並ぶエリアへと向かった。エリアにたどり着くと左右それぞれ二室ずつ個室が並んでおり、俺は右手前の部屋の扉を開けて、中へと足を踏み入れた。
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