プロローグ

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 確認すると人一人が衣食住をするには問題がない広さと設備を備えていた。服を四着はしまっておけるクローゼット、最寄の放送電波をキャッチして映してくれるモニター、冷蔵庫に電子レンジがあり、更に風呂、トイレ、洗面台もあった。 「まじかよ」   俺は思わず独り言を呟いた。その後、この部屋を出て残り三室も確認する。どの部屋も先ほどと同じ設備が整えられていた。  三手に別れてから二十分が過ぎて俺たちは合流し、それぞれの収穫を俺、セイジ、レイの順で話し合うことにした。 「個室四つは全て綺麗な状態だったぜ。モニター、クローゼット、冷蔵庫、レンジ、トイレ、風呂がどの部屋にも備えられてた」 「こっちのラウンジ二つは、片方には何も無かったが、もう一つの方にはコンロや、シンクがあったからここで料理とかをしていたんだろうな」 「僕は機関室と操縦室を見てきたけど、あちこちの装置が劣化していて、このまま動かすことはできないと思う」 「なるほどな…… 」  二人の話を聞いた後、俺は一言呟いて情報を携帯のメモアプリに書き込んだ。こういう新しい発見は何かの記録に残した方が良いと聞いたことがあったから、書き込んでおいたのだ。
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