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設定を開いて確かめようとしたら、またしてもけたたましいアラート音と共にアナウンスが流れた。
「一定時間が経過いたしましたので、自動認証機能に切り替わります」
「え? 自動認証機能?」
「このオークはテイムされました。名前をどうぞ!」
「えっ、ええ!!」
自動認証機能なんて要らない!
戸惑うあまり、背中はびっしょりと濡れそぼっていた。
「一定の時間が経過しましたので、”名無し001”と命名いたします。これより”名無し001”は敏也の眷属として従順に仕えます。よって、テイム登録に成功しました。ステータスを更新いたします。テイム・レベル2」
「あ~~、テイムされちゃった。どうしよう……」
「なお、テイムした野獣はアイテムボックスに入れることができます。”名無し001”をアイテムボックスに入れますか? YES/NO」
「もちろん、入れる、入れる、入れる! もう一生出すことなんでないんだから!!」
見事な俊敏さでタップする。
けれども、またしても「NO」の文字だけ暗点していて反応しない。
「そんな……」
「なお、テイムした野獣は常時10体まで外に出しておくことができます。また、10体に到達するまでは常時出しておく野獣は選べません」
通りでアイテムボックスに収納できなかったのか。こうなりゃ、早く10体以上に増やすしかないだろう。
敏也は”名無し001”に10m以上離れて歩くように命じると、この世界の知識や魔法に関する書物も読めるだろう街を目指して林の中をどんどんと歩みはじめた。
後に敏也のアイテムボックスに膨大な逆ハーレムコレクションができることになろうとは、この時はまだ知る余地もなかった。
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