契約は少し強引に

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(上も、担当するアイドルを考えてくれればよかったのにな。たった二歳しか違わないなんて、お互い接し方に困るよ) 「ねー、志保ちゃーん」  結局、アキくんは私を相模と苗字ではなく、志保と下の名前で呼ぶことにしたらしかった。毎度のやり取りはある意味儀式のようだったけれど、今日はこのぐらいで諦めておく。 「他の人がいる前でそれはやめてくださいね」 「あは、じゃあ二人っきりの秘密ってことで」 「誤解されるような言い方はしないでください」 「だから、俺は誤解されてもいいんだって」 「そういうのもいいですから」  アキくんの冗談は正直あまり笑えない。 (マネージャーがアイドルとデキちゃうって、そんなの嫌すぎる)
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