ゼンマイ仕掛けの泣き人形

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 ある日のこと、そんな彼女の所に、一人の旅人がやってきました。遠い場所からやってきただろう、大きな荷物を持った旅人でした。 「君は、どうしてそこで泣いているの?」  旅人は、機械人形の彼女の姿を見て、そう尋ねます。  そう言われて、機械人形は静かに思い出していました。昔々、この街最後の住民だった、とある少女とした会話のことを。
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