第0章 別れは突然に

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実際、父さんの戦友はもちろん、友人やお忍びで国王など、種族を超えて様々な人が家に押しかけて来ていた。 当時の俺が幼すぎてあまり旅ができなかったため、訪ねてくれていたように思う。 田舎のため同い年の友達がいない俺にも仲間として接してくれたので、全く寂しさを感じなかった。 毎回お酒が入るためどんちゃん騒ぎの中、様々な話をしてくれた。 先の大戦でパーティーの1人であった僧侶で癒し系美人の母さん、ミラと大恋愛の末に結婚して俺が生まれたこと。 優しい母さんは僧侶としての力を先の大戦で使いすぎて寿命が短くなっていたらしく、俺を生んで数年後に亡くなったこと。 「どんなにつらい時も、いつも笑顔で俺たちの事を励ましてくれてたんだぜ。」 「でも何もないところでよくこけてたよな?」 辛うじて覚えているのは、優しい声と笑顔で俺の名前を呼ぶ姿だ。 話の中の母さんはとてもお茶目で可愛らしく、俺も大きくなったら母さんみたいな人と結婚したいと思った程だ。
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