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【前頁より次の頁に至るまでの あらすじ】
京太郎と醤子がチャーシューの追加とビールをお願いすると、竜は気前よく提供してくれた。
望月先生は、自分も仲間に入れろとビール瓶をひったくる。
「チャーシューは愛! 」
邪美は再び叫んだ。
そこに なると大王が出現。
彼は「あい」にも様々あり、あなたたちには「哀」が足りないと語る。いっそのこと物語を終わらせてしまえと、ラーメンの器をぶちまけたのだった。
散乱した具材に邪美の涙が落ち、小さな芽が出る。
大王いわく、哀が生み出した世界の芽とのこと。
「芽を育てるも、まだ見ぬ世界を旅するもよし、本当の愛を探しに行け」と。
彼が消え去った後、そこには一切れの鳴門が残されていた。
鳴門は、床に張り付いて取れない。邪美が踏んだことでスイッチが入ったように大きく膨らんだ。食べようとすると破裂して、煙と共に子豚が現れる。
子豚はチャーシューを見て哀しげに呟いた。
「お父さん……」
「子豚ちゃん、可哀相」
醤子は、ふらふらと近づいてきた子豚を抱き上げた――
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