後悔してない?

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 何でパティスはよかった、と思ったんだろう。  俺に使い魔を作って欲しいと強請(ねだ)ったのは、他ならぬパティス自身なのに。 「な、んで」  それで思わず疑問が口からあふれてパティスに向けられる。 「どうしてか、わからない?」  言葉とともに、腰に回されたパティスの手にギュッと力が込められる。 「はね、とっても優しいしハンサムさんよ? ナスターと違って会話も楽しめる。でも――」  そこで言葉を区切ると、パティスが俺の背中に額をこすりつけてくる。 「私が一緒に歩きたいのも、おしゃべりしたいのもブレイズだけだから」  背中にパティスの柔らかな胸の膨らみを感じて、どうしようもなく気持ちがざわついた。  振り返りざまにパティスの華奢(きゃしゃ)な腰をグッと引き寄せて、その可憐(かれん)な唇を塞ぐことが出来たなら、どんなにか幸せだろう。  そんなことを思ったけれど、欲望のままにそれをしたら、俺は確実にと知っている。
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