朝寝坊

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朝寝坊

「サーバントよ!目覚めよ!」 「あと5分。」 「くっ、こんな抵抗を受けるとは。」 「あや。」 「あやではない。主様と呼ぶのだ!最終戦争!ラグナロクは目前に迫っているのだ!!」 「・・・」 「サーバントよ、急がないと取返しの付かない事態になるぞ。おのれ・・・サーバントを完全に支配下に置けていない我が未熟なせいか。このままではフィンブルの冬が訪れ・・・!今、戦神トールは魔槌を振り上げ巨蛇ヨルムンガンドに・・・。我々が加勢しなければ・・・。そして、・・・」 「うるさい!!」 俺は中二病の煩わしさで目を覚ました。 「やっと目覚めたか!しかし、我の言葉を理解できぬとは!まだ完全に覚醒していないようだな。」 「完全に目を覚ましたわ!騒音すぎる!」 「なんて言われようだ。主人である我が、わざわざ起こしたのに!」 「今何時だよ?」 俺はスマホを確認する。 「あや?」 「あやではない!主様と呼べ!」 「主様、もしかして遅刻?」 「よくぞ聞いてくれた。おそらく間に合わぬ。」 「もっと早く起こせよ!急いで出発だ!準備できているか?」 「我はサーバントと一心同体!当然、何も準備していない!」 「もう少し器用にやれ!」 高校1年生になって2ヵ月、小野彰人は初めての中間試験で寝坊した。 「少し寝てから勉強するつもりだったのに。」 俺は受験勉強を乗り切った気の緩みで、何の勉強もしていなかった。徹夜のつもりでいたが仮眠を取ろうとベッドに入り朝まで眠ってしまった。 「もうダメだ。」 俺が絶望してその場で膝をついた。 「ふふふ・・・サーバントよ、我の最終奥義を授けてやろうか?」 あやが群青色の禍々しい雰囲気のノートを取り出した。 「リトライノート?」
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