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私の失態で神戸室長に恥をかかせてしまった。
会議の後、私は室長に謝った。
「申し訳ありません…神戸室長」
「いいんだよ…長瀬さん」
「でも・・・大事な会議に…室長には恥をかかせてしまって」
「いいって…でも‥長瀬さんがミスするなんて…珍しいコトもあるんだね」
「え、あ…はい」
そう言えば、私はミスは少なく、正確な仕事をしてくれると室長の評価は高かった。
「やっぱり…寝不足が原因?」
「あ…はい…多分」
―――すべての元凶は高崎社長にある…
誰も居なくなった会議室。後片付けを終え、私達も出ようとした瞬間、高崎社長が舞い戻って来た。
「どうした?竣斗」
「長瀬さんに用があって来た…」
「えっ?」
室長は目を円くした。
「秘書は誰も手が空いてないんだ…だから、長瀬さんを借りたい。いいだろ?」
「分かった…長瀬。社長命令だ。社長室の片づけを手伝ってくれ」
「わ、わかりました…」
私が持ち帰ろうとしたノートパソコンを室長が持ち、先に出てしまった。
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