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「まさか…君がわが社の社員だと知ってたら…何もしなかったぞ。最初に言ってくれ」
「そんなコト言われても…貴方が我が社の新社長に就くなんて…思いもよりませんでした。貴方が社長に就くと分かっていれば…あのままゴミ置き場に捨て置いていました…」
「捨て置くって…随分と酷い言い方だな…万葉」
「突然、名前で呼ばないでください…」
「あのまま、雨の中、放置していたら、俺は君を一生恨むぞ」
「何で…恨まれなきゃいけないんですか!?」
「俺の顔が君の好みのタイプで良かった…」
「・・・やっぱり…憶えていないのは嘘ですね…」
「断片的にしか記憶にない・・・」
「ほら…行くぞ、万葉」
社長は私の腕を掴んだ。
彼に触れられ、昨日の情事が鮮明に脳内を駆け巡った。そして、カラダが熱くなる。
「顔、紅いぞ」
「貴方が触るからです…」
「そう言えば、君のカラダは感じやすかったな…」
「なっ…」
私は絶句して、更に全身を熱くさせ、卒倒しそうだった。
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