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「・・・何か飲み物を淹れますね。何がいいですか?」
「コーヒーで砂糖とミルクは要らないぞ」
「分かりました…」
私は彼にコーヒーを出した。
「お前…良く見れば…似てる…」
「えっ?誰にですか??」
「誰でもいいだろ…」
社長は急に顔を火照らせ、怒ったように吐き捨てた。
「ちょっと聞いただけで…そんなに怒らなくてもいいでしょ?」
私は社長の意味不明な態度に怒り返した。
「・・・性格は違うな…お前…気が強いな…」
「・・・まぁ、上はお兄ちゃん、下は弟と男兄弟に挟まれた育ったから…気も強くなったのかな?」
「へぇー…」
「社長は?」
「俺は兄貴と二人兄弟だったけど…昼間話したと思うけど…兄貴は事故で亡くなったから…今は一人だ…」
社長はコーヒーを飲み干すと「ご馳走様」と言ってソファから腰を上げた。
「パスポートも返して貰ったし…帰る」
「あ、はい…」
「もしかして今夜も期待してのか?万葉」
「ま、まさか・・・」
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